【IT’S SHOWTIME】山本復活祭はギリシャのアテネで
11日(日・現地時間)、IT’S SHOWTIMEにとって初開催となるギリシャ、アテネ大会。メインでイッツショータイム世界70キロMAX選手権試合ムラット・ディレッキー×クリス・ナギンビ戦や、強豪アンディ・サワーがパヨンスック・スーパープロサムイと対戦するなど、豪華カードが揃っているが、日本のファンが特に注目したいのは、山本真弘の参戦だ。しかも、イッツショータイム世界61キロMAX選手権試合に挑むことになっている。
【写真】乾坤一擲、山本真弘は欧州を復活の場に選択した(C) GONG KAKUTOGI
かつて日本のタイトルを総ナメにした軽量級の雄、山本がイッツショータイムに初参戦する。山本は、“スピードマスター”と呼ばれ、フットワークを活かしたヒットアンドアウェイ戦法を得意としている。
このところ、K-1で大和哲也、WBCムエタイ日本ライト級王座決定戦で羅紗陀に連敗中の山本だが、体重面やルールの違いに戸惑った面が大きかった。捲土重来、復活を賭して挑む場は、セルジオ・ヴィールセンの持つSHOWTIME 61キロ級世界タイトルに挑戦となった。
【写真】イッツショータイム世界王者のセルジオ・ヴィールセンだが、前回の試合はこれからというところで試合が終わり、実力は未知数だ(C) BEN POINTER/EFN
ヴィールセンは、9月の王座決定戦でミッシェル・ペイノーと対戦。2Rバッティングによりペイノーが負傷、その時点までの裁定を採決して王座獲得という、後味の悪い結末となった。アヌワットをKOしたハイキックなど、パワフルな蹴り技が主武器だが、70キロでは苦戦の日本勢も、この階級で欧州勢と戦うことに、何ら気後れする必要はない。
山本の兄弟子で、オランダやイタリアで試合経験のある小林聡も、気持ちが長続きしないパワー系キックボクサー相手に、山本勝利の太鼓判を押している。日本人初のイッツショータイム世界王座奪取、その可能性は決して低くない。
また、同大会には日本でもお馴染みの名勝負製造マシーン、ガーゴ・ドラゴも出場する。今年のK-1世界大会では、イ・スファンを芸術的なハイキックで沈め、モハメド・カマルにも判定勝ち。気迫の籠った佐藤嘉洋には判定で遅れを取ったが、相変わらずアグレッシブな姿勢を貫いている。
【写真】アグレッシブさゆえ、取りこぼしも目立ってきたドラゴだが、今も一発で試合を終わらせる力を持っている(C) WORLDKICKs
そのドラゴと対戦するヤフス・カヤバシも、ディフェンス面で課題があるものの、前へ出てパンチを打っていくスタイルは同タイプ。パンチを思い切って振り回していくため、当たれば一発で沈むパワーを持っている。名勝負製造機ゆえに、打たれ弱くなったドラゴ。MAXでこそ、好成績を残しているが、欧州では取りこぼしも多く、激しい打ち合いが見られそうなヤフス戦だからこそ、新鋭にチャンスも多く広がってくる。
■YIANNIS EVGENIKOS Presents IT’S SHOWTIME ATHENS主な対戦カード
<IT’S SHOWTIME 世界70キロMAX選手権試合/3分5R>
[王者]ムラット・ディレッキー(ベルギー)
[挑戦者]クリス・ナギンビ(オランダ)
<70キロ/3分3R>
パヨンスック・スーパープロサムイ(タイ)
アンディ・サワー(オランダ)
<ヘビー級/3分3R>
トマシュ・ハロン(チェコ)
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ)
<IT’S SHOWTIME 世界61キロMAX選手権試合/5分3R>
[王者]セルジオ・ヴィールセン(オランダ)
[挑戦者]山本真弘(日本)
<70キロ/3分3R>
ヤフス・カヤバシ(オランダ)
ガーゴ・ドラゴ(オランダ)
<70キロ/3分3R>
ラファウ・ドゥデク(ポーランド)
シャヒッド・オラド・エルハジ(オランダ)