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【UFC120】秋山、果敢な打ち合い見せるも判定に散る

2010.10.17

■ミドル級/5分3R
マイケル・ビスピン(英国)
Def.3R終了/判定
秋山成勲(日本)

メインカード英国勢3連敗で登場したビスピンに対し、秋山は思い切り右フックを放っていく。ロー、前蹴り、左ジャブを見せたビスピンに、秋山はここでも右を打ち抜いていく。ビスピンの左ストレートを、左フックで迎え撃つ秋山、これがグレッグ・ジャクソンに授けられた戦略か――。

秋山のパンチで、指が右目を入ったか、やや気にするビスピン。シングルレッグで秋山をケージに押し込み、一度距離を取ってからテイクダウンへ。すぐに立ち上がった秋山が、逆にテイクダウンを狙う。

互いに一度ずつ急所を蹴るが、レフェリーが流したまま試合が続く。秋山の上から振り落されるようなフックに、右ストレートを打ち込むビスピンは、右ストレートから左ハイ、さらにシングルレッグを仕掛けるなど、終始アグレッシブな姿勢を貫く。


秋山も左ハイを見せると、スピニングバックフィストを繰り出すが、これは距離が合わない。ダッキングからアッパー、さらに右ストレートとパンチが多彩なった秋山。ビスピンがジャンピングニーを見せたところで、1Rが終了した。

2R、まずは秋山の右がヒット、ビスピンもローから左を放っていく。秋山の右フックに、ぺースを乱したか、あるいはギアが入ったのか、手数が増えたビスピン。ここで、秋山のパンチで指が右目に入ったとアピールし試合が一時中断する。

仕切り直し後、ビスピンの右が伸び、秋山の顔面を捉える。右を打ち込みながら、テイクダウン狙いと、上下に攻撃を散らすビスピンに対し、秋山はパンチ一本槍の攻めを見せる。と、思いきや、秋山は飛び込んで足払いを見せた。

ビスピンが左から右をヒットさせると、秋山の左ハイには左ストレートを合わせる。ビスピンのバックブローをダッキングでかわした秋山は、右をヒットさせる。パンチを受けながら、打ち返す秋山のパンチにビスピンは動きを止め、ケージに詰まるシーンも。白熱の攻防は一進一退のまま、いよいよ最後の5分間へ。

観客を煽るビスピンは、まずは左ジャブ。秋山の右フックは空振りに終わるが、さらに左右のフックで前に出る。すると、ビスピンのハイが秋山のアゴを捉える。動きが一瞬とまった秋山に、ビスピンは追撃のパンチと蹴りを放っていく。

ここでビスピンの左ローが秋山の急所を直撃。秋山は苦悶の表情を浮かべ、上半身を起こすこともままならない。自ら腰を叩き、立ち上がった秋山は、試合再開に応じたものの、ダメージは隠せない。両者、握手をしてオクタゴンで試合が再開、秋山が突進してパンチを振るうと、ビスピンの左足を掴み、急所ギリギリのところに蹴りを放つ。

残り2分、ビスピンのパンチが連続して秋山を捉える。さらにショートを打ち込むビスピンは、秋山の右をかわしてワンツーを打ち込んでいく。残り15秒、秋山の右が首相撲狙いのビスピンの顔面を捉える。

最後の1秒まで打ち合いを演じた秋山だが、ポイント的には劣勢か。ジャッジの裁定は三者とも30-27でビスピン。2Rまで秋山が失ったとは厳しい裁定だったが、受け入れるしかない。

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