【UFN22】ミラー勝利、チバウとの接戦は積極性で優位に
■第8試合 ライト級/5分3R
ジム・ミラー(米国)
Def.3R終了/判定
グレイソン・チバウ(ブラジル)
サウスポー同士の一戦は、ミラーのローでスタート。直後に距離を詰めて、両者のパンチが交錯する。チバウはミラーの蹴り足をキャッチし、パンチを放り込んでトップを奪うも、ガードからシングルを狙ったミラーが、そのまま立ち上がり、右ストレートをヒットさせる。
たまらず組みつき、ミラーをケージに押し込んだチバウは、一度は態勢を入れ替えられたが、もう一度ミラーの背を金網に押し付け、ダブルレッグへ。尻もちをつきながら、ギロチンを見せたミラーは、チバウが立ち上がるのと同時にガブリから距離を取る。
小気味よいパンチの交換から、組みついたのはミラーだったが、チバウは距離を取ると、ローに右を合わせていく。ミラーの右に、左フックを合わせたチバウは、飛び込んでくるミラーのパンチを受けながら、左を返す。
鼻血を流すミラーのヒザはクリーンヒットせず、格段に打撃が進歩したチバウの拳が顔面をかすめ、初回を終える。
2R、ミラーの左がチバウの顔面を直撃すると、動きの止まったチバウからバックを奪いにかかる。必死の形相で胸を合わせたチバウにシングルレッグを仕掛けたミラーだったが、テイクダウンを奪うには至らない。
ケージを背にして呼吸を整えるチバウは、逆にミラーを押し込んでヒザを突き上げていく。ミラーが首相撲からヒザを見せると、距離を取ったチバウだが、バックステップがややおぼつかない。それでもミラーが前に出てくるところで、テイクダウンを合わせ、ポイントを挽回したチバウは、寝技を続けず自ら立ち上がる。
バックステップで距離を取り、ミラーが前に出てくるところでカウンターを狙うチバウ。そんな彼の試み以上に、コンマ数秒素早くミラーのパンチがヒットする。残り30秒となり、シングルを切られたミラーは、直後にチバウのダブルでテイクダウンを奪われる。足を払って左のパウンドを落としたチバウは、そのままトップをキープして、このラウンドを終える。
最終回、ミラーの左にワンツーを打ち込むチバウ。ローには左と、徹底した受けからの打撃を仕掛けていく。腰高の構えで、ややドタドタしながらも歩を前に進めてきたミラーの左を避けて、右を打ち込むチバウ。ヒザを受けても、生来の打たれ強さか、距離が離れる前には、もう違うパンチを繰り出している。
右を伸ばすように見せかけ、チバウはダブルレッグを見せるが、ミラーは目が慣れたのか、これを切ると首相撲で受け止める。シングルでチバウを金網に押し付けたミラーだが、ここでもテイクダウンに結び付けることはできない。ならばとダブルレッグを見せたのはチバウ。ヒザを付けて、もぐりこむもケージを背にしたミラーを倒すことはできない。
残り45秒でレフェリーが両者を分けると、両者テイクダウンでポイントの確保にかかるが、ともにスタンドをキープし、ここでタイムアップに。打撃の精度とテイクダウン奪取、テイクダウンディフェンス、難しい判定要素が絡み合った試合は、積極的に前に出る姿勢が評価されたか、30-27、30-27、29-28でミラーに凱歌が上がった。