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【PFL Euro2024#01】ダース、ギロチン、JPネクタイ、アナコンダ。アブラギモフがグラントに競り勝つ

写真】フロント系チョークでニアフィニッシュに演出したアブラギモフが、グラントを振り切った(C)PFL

<ウェルター級/5分3R>
アブドゥル・アブラギモフ(フランス)
Def.2-1:30-27.29-28.28-29
ジャック・グラント(英国)

PFL欧州ウェルター級勢にあって一番の実力者として認識されていながら、欧州シーズン参戦がなくスーパーファイト扱いのアブラギモフが、英国の極め技師グラントと対戦。大ブーイングを受けるグラント、対照的に大歓声を背にしたアブラギモフはローから試合に入る。すぐさまグラントもローを返す。

アブラギモフのカーフで、姿勢を乱したグラントが勢いのある右から跳びこんでダブルレッグへ。アブラギモフはギロチンで下になるが、ケージを背負って窮屈な姿勢でセットし続けることができない。ラバーガードのアブラギモフは、ミッションコントロールに取るもグラントが腰を上げられクローズドに戻す。パスの圧にバタフライガードのアブラギモフ、グラントはニースライスから鉄槌、左のパンチを連打する。

手首を掴んでレッスルアップ──スタンドの戻ったアブラギモフがダブルレッグでテイクダウンを決め、ダースチョークへ。ジャパニーズネクタイで絞めるアブラギモフに対し、グラントは人差し指を左右に振って問題ないとアピール。アブラギモフは絞めからコントロールに転じて初回を終えた。

2R、アブラギモフが右カーフ。グラントが右ローを返す。ジャブで距離を詰めるグラントは左リードフックを被弾し、続くダブルレッグをスプロール。離れたアブラギモフは立ち上がった直後にワンツーからカーフを蹴る。ジャブを差し合う両者、グラントの左にシングルレッグに出たアブラギモフは外ヒールのカウンターに、体をねじって離れるとがぶってアームインギロチンへ。グラントが足を抜くや、後方回転でアブラギモフがトップを取る。右腕を差してレッスルアップのグラントは、ボディロックもアブラギモフがウィザーで耐え、正対する。グラントはクリンチの攻防でヒザを繰り出し、アブラギモフが離れると右をヒットさせる。

クリンチからバックに回ったグラント、アブラギモフの前転をすかしてトップを取るとパウンドを落とす。グラントは右足を抜き、アブラギモフのニーシールドをパス。自らハーフに戻るような動きでポスチャーしたグラントがトップで2Rを終えた。

最終回、スイッチするアブラギモフがカーフを蹴るが、やや疲れが感じられる。浴びせ蹴りからガードを取ろうとしたアブラギモフのバックを制したグラントがワンフックからRNCを仕掛ける。アブラギモフはうつ伏せから腰を上げるが、前方に振り落とすことはできない。一旦はヒザを畳んだアブラギモフだが、再び腰を上げる。前方に落とされまいと、先に動いたグラントだがアブラギモフはリストコントロールから胸を合わせに行く。

ここからスクランブルとなり一度はバックを制したアブラギモフは、続くスクランブルでバックを譲り、胸を合わせて正対する。グラントのレッスルアップにアナコンダをセットしたアブラギモフが絞めあげる。ここも人差し指を振り、さらにピースサインのグラントだが頭を抜くことはできない。コントロールを許した状態のグラントは、このまま時間が過ぎるままに。

残り1分、結果としてトップを取ったアブラギモフの絞め──というより固めが続く。このままアブラギモフが頭を抱えたまま、残り10秒で鉄槌に切り替える。座った状態のグラントに左右のパンチを見舞ったアブラギモフにパリのファンは大歓声を挙げた。スクランブル&グラップリングウォーをスプリットで制したアブラギモフは、グラントと健闘をたたえ合うと「いつも通りフィニッシュを狙った。彼は本当の黒帯だ。フィニッシュには近かったけど、とにかく勝てて良かった。歴史的なイベントに参加できたけど、旅の途中。まだ旅は続くよ」と話し、最後にメインに登場するセドリック・ドゥンベに対し「カモン」と連呼した。


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