【UFC118】レンツが勝利、ケージレスリングでウィナー削る
■第4試合 ライト級/5分3R
ニック・レンツ(米国)
Def.3R終了/判定
アンドレ・ウィナー(米国)
試合開始早々、シングルレッグで組みついたレンツが、ウィナーをケージに押し込んでいく。倒された直後に立ち上がったウィナーだったが、レンツはバックに回り込みテイクダウンに成功すると、ケージを背に立ち上がったウィナーを執拗に押し込んで、足を払いテイクダウンを試みる。
一度は距離を取ることに成功したウィナーだったが、そのリーチの差を利することなく再び、レンツに組みつかれてケージに押し込まれてしまう。クラッチを自ら解き、ヒザを見せたレンツに、ムエタイがベースのウィナーが逆にニーを入れると、すぐにシングルに切り替える。
ウィナーは足を取られた状態で、右フックを見舞い、クラッチを外すと首相撲からヒザ、エルボーを繰り出す。レンツは背を伸ばして組みつくことを危険と判断したか、低い姿勢のシングルを仕掛ける。脇を差され、上体が伸びたところでウィナーのワンツーを受けたレンツが、再度、組みついたところで初回が終わった。
2R、初回同様レンツがシングルで組みつき、ウィナーにケージを押し込んでいく。ウィナーの腰高の構えは、レンツの飛び込みを容易にしているようだ。ケージを背にしてアームロック、首を切ってテイクダウンをこらえようとするウィナーは、態勢を入れ替えるとショートフックを連打する。
レンツの飛び込み際にアッパーを繰り出したウィナーだが、クリーンヒットしない。組み続けるレンツ、尻もちこそつかせることはなっても、すぐに立ち上がられ、3R終盤までスタミナが持つかも焦点となる。足を抜いてバックに回りこもうとしたウィナーは、前方に振り落とされながらも、バックを許しつつ立ち上がる。
延々と続くケージレスリングに、ボストンのファンはブーイングを送るが、ここでレンツがウィナーを抱え上げ、スラムのようにテイクダウンを奪う。そのままグラップリングの攻防が続き、試合は最終ラウンドへ。打撃戦に持ち込みたいウィナーだが、テイクダウンディフェンス続きの10分間に疲弊し、大きく口を開けた状態で3Rを迎えた。
僅かな打撃戦の後、レンツがダブルレッグでテイクダウンを奪い、足を畳みにかかるが、ウィナーはケージを背にして立ち上がる。レンツはウィナーの左腕越しにバックをコントロールし、ついにウィナーの背中をキャンバスにつけさせ、バックへ回り込む。根負けしたかのような表情を浮かべたウィナーにマウントからパウンドを落としたレンツ。
ヒザを押して、ヒップエスケープから腹ばいになったウィナーだが、レンツのトップコントロールを跳ね返すことができないまま、試合終了の時を迎えた。結果、30-27が2人、29-28が1人という裁定結果でレンツが判定勝ちを収めた。