【Strikeforce】フェイジャォンが王座奪取 「夢が実現した」
■SF世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R
[挑戦者]ハファエル・フェイジャォン(ブラジル)
Def.3R1分14秒/TKO
[王者]キング・モー(米国)
4月にゲガール・ムサシを破り、ストライクフォース世界ライトヘビー級王座を獲得したキング・モーの初防衛戦。いきなり左、右と踏み込んでパンチを放っていくフェイジャォン。モーは冷静に距離を取ると、2度目の突進の後にパンチをショートで打ち込み、組みついていく。腰をコントロールしたモーは、お嬢様抱きのような形から、フェイジャォンをマットに叩きつける。
パウンドを2発ほど受けながらフェイジャォンは立ち上がり、向かい合う。と、モーは自ら距離を取る。低い姿勢からスピードの乗ったパンチを繰り出すモーに対し、フェイジャォンも左を伸ばしていく。モーの左をステップバックでかわしたフェイジャォンは、アッパーからヒザをボディに放つが、モーはそのままテイクダウンを狙って持ち上げていく。
ケージを背に耐え、右手をついてスタンドをキープしたフェイジャォンは、反対側のケージにモーを追い掛けてヒザを再びヒットさせる。背中を見せ、そのままの姿勢で動きを止めるなど、変則的な構えを見せたモー。フェイジャォンのローが決まったところで、初回が終わった。
2R、再び火を噴いたフェイジャォンの右ロー。モーが突進してパンチを振るうも、首相撲の態勢を取られると、自ら距離を取る。テイクダウンの仕掛けが少ないモーだったが、前に出てハイキックを放ったフェイジャォンから、シングルレッグを取った。
モーはすぐに立ち上がったフェイジャォンのバックを奪うが、またも向き合われ、距離を取る。ケージを背にしたフェイジャォンに、切れのいいボディを2発ヒットさせたモー。ただし、彼のガードは下がっている。低い構えのモーにフェイジャォンが左ハイを見せると、モーが距離を詰めてパンチを放つ。残り30秒を切って、パンチからテイクダウンを狙ったモーだったが、フェイジャォンの左足を抱えた状態で、2R終了のゴングを聞いた。
3R開始早々、フェイジャォンの右がモーを捉える、姿勢を大きく乱したモーが果敢に打ち返すも、ここでフェイジャォンのヒザがその顔面を2度捉えると、モーはマットに崩れ落ちる。パウンドの連打を受けるモーが、必死の形相でシングルレッグを仕掛けていく。そのまま固まるモーに、フェイジャォンはヒジを即頭部に落とし続けると、レフェリーのビッグ・ジョンは、戦闘不能と判断し、ここで試合をストップした。
新ストライクフォース世界ライトヘビー級王者ハファエル・フェイジャォンは「ボクシングとムエタイに新しいコーチを迎え入れた。これは僕だけの力ではなく、チームのおかげだ。モーはコンプリートファイターだから、ハードトレーニングをして、あらゆる面で準備をした。1、2Rはスタンドに集中し、疲れさせようと思ったんだ。夢が実現した。観客のみんなのサポートに感謝したい」と語った。