【BFC24】フジメグ参戦トーナメント、出場8選手決定
6月24日(木・現地時間)にシーズン2を終えたベラトールFC。シーズン3は、8月12日(木・同)フロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロック・ホテル&カジノのBFC24で開幕する。バンタム級、ヘビー級、女子115ポンド級のトーナメント戦が軸となる次期シーズン、日本から藤井惠が出場する女子トーナメントで出場選手に変更があった。
【写真】低い姿勢から蹴り技を含んだ鋭い蹴りを持つゾイラ・フラウスト。怖いファイターのトーナメント参戦が決まった (C) KEITH MILLS
6月28日(月・同)にBFCから発表されたリリースによると、ロジー・セクストンに代わり、ゾイラ・フラウストが同トーナメント出場することが決定したとのこと。英国を代表する女子MMAファイターのセクストンだったが、先週の木曜に行なわれたシーズン2最終戦に出場、ゾイラ・フラウストのヒザ蹴りからパウンドでTKO負けを喫し、ケンタッキー州ボクシング&レスリング・オーソリティから60日間のメディカルサスペンションが下った。
米国では州のアスレチックコミッションや、それに値する組織でサスペンションを受けた選手は、他の州でも同期間の出場が認められないという不文律が存在しており、ベラトールFCもこの例に倣ったといえる。
代役は当然のように彼女を出場停止に追い込んだフラウストに白羽の矢が立てられた。彼女もまた、セクストン戦の勝利直後から、トーナメント出場に意欲を見せており、一躍注目株としてトーナメントに参戦する。
全8選手が改めて出揃ったベラトールFC女子115ポンド・トーナメントの参加選手は藤井惠(日本)、リサ・ワード(米国)、ジェシカ・ペーナ(米国)、アンジェラ・マガナ(米国)、リン・アルバレス(米国)、アイスリング・デイリー(アイルランド)、ジェシカ・アギラー(米国)、そしてゾイラ・フラウスト(米国)となった。
過去の実績から日本の藤井がトーナメント本命視されているが、MMA女子黎明期でも、その初期の初期から活動している彼女のレコードと、フラウストのように打撃+倒されないファイトが浸透し、男子MMAの爆発的な人気に煽られてレベルが上がりつつある現代の女子MMAでは、レベルが一ケタ違うといっても過言ではない。
藤井がトーナメント開幕戦で対戦するとみられているアンジェラ・マガナがアリゾナ州のハイスクールレスリングで活躍し、同時にアマボクシングにも出場していた経歴の持ち主だが、MMA戦績は8勝4敗でこれといったストロングポイントを持つわけではない。
ただし、今後対戦する可能性があるATTのジェシカ・アギラーなどは、関節技に入る前のトランジッション柔術を身につけており、MMAに不可欠な首系のサブミッションの知識では、藤井を上回ることが予想される。また、今回参戦が決定したフラウストの打撃の切れは、完全に藤井のソレを上回っている。
【写真】ATTの柔術コーチ、マルコ・パフンピーニャの愛弟子ジェシカ・アギラー。過去2回の藤井のADCCを見る限り、純粋グラップリング、特にポジショニングでは彼女を上回る知識を持っていることが予想される (C) MMAPLANET
8勝4敗のアギラーにしても、7勝1敗のフラウストにしても、藤井同様(あるは以上に)に適正体重での試合が少なかったファイターだけに、その負け試合を彼女たちの実力と捉えるべきではない。
伝説の女子MMAファイターとして、ベラトールFCに乗りこむ藤井。ボクシング+レスリング、ポジショニング中心の柔術を収めている北米MMA本流に近い彼女たちとの一戦は興味深い戦いになるだろう。