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【UFC286】ヒザ十字で完全に左足が反ったモカエフ。クロスフェイスでフィリョから一本勝ちも──代償は

<フライ級/5分3R>
ムハマド・モカエフ(英国)
Def.3R4分32秒by RNC
ジェフェウ・フィリョ(ブラジル)

試合開始直前にライトが落ちるアクシデントに見舞われた一戦。約40秒後にライトが再点灯され、試合が始まる。ワンツーで前に出るモカエフが左ローを蹴る。フィリョはスイッチし右ハイをガードし、オーソに戻して右ローを空振りする。続くローの蹴り合いから、スイッチしたフィリョが左ハイを空振りして尻もちをつく。すぐに立ち上がったフィリョは左ミドルを蹴られ、続くテイクダウン狙いにギロチンを仕掛ける。

左に回り、ギロチンを無効化させたモカエフが殴ってバックに回る。ワンフックで殴り、引き込んだフィリョにパウンドを落としたモカエフが、再度バックを取る。モカエフは四の字フックで捕らえ、後方から殴りつつトップを選択する。フィリョはバタフライガードを取り、クローズドに戻した。抱えられた頭を抜き、強烈な左のパウンドを連打したモカエフは、腰をコントロールして起き上ると足を捌いてローを蹴る。残り20秒、鉄槌で飛び込んだモカエフをフィリョがガードの中に入れて初回が終わった。

2R、左ミドルを決めたモカエフが間合いを取り、フィリョが右カーフを蹴る。互いにやや遠目の距離でフィリョは蹴り、モカエフはステップインという流れで無接触の時間が続き、フィリョが左を届かせる。モカエフのオーバーハンドは遠く、フィリョが左フックから右カーフを蹴っていく。ローにワンツーを合わせようとしたモカエフは、スピニングバックフィストを空振りする。スイッチしたモカエフは、すぐにオーソに戻るが手は出さない。フィリョもカーフを空振りし、左ミドルを狙う。

左フックにダブルレッグのモカエフが、ケージにフィリョを押し込む。ウィザーから押し返して離れたフィリョは続くハイクロッチでバックを許しそうになり、頭を抱えて背中をマットにつかされる。ガードのなかでワキ腹を殴るモカエフは足を抜き切れず時間を迎え、フィリョが両手を挙げて観客を煽るが、ファンは無反応だった。

最終回、ハグをした両者。モカエフが早々にシングルレッグからバックに回る。自ら背中をつけてボディトライアングルに捕えたモカエフがRNCを狙うが、強引すぎて防いだフィリョが胸を合わせる。ここでパウンドを空振りという痛恨のミスを犯したフィリョは、スタンドに戻った直後にテイクダウンからバックを許す。スクランブルでも背中を制されたフィリョがヒザ十字へ。左足が伸びたモカエフが腕を掴んで防ごうとするが、完全に左足は逆側を向いている。

それでも足を抜き、バックを取ったモカエフだがヒザは大丈夫か。ともかくバックコントロールのモカエフが後方から殴り、スタンドに戻ったフィリョに足をフックしつつRNCへ。ここも前回の仕掛けと同様に背中を取り切っておらず、フィリョが体を捻ってエスケープ。それでも腰をコントロールしたモカエフが、背中をつかせるとスクランブルで真後ろ取る。両足をフックしアゴの上からフェースロックでタップを奪ったモカエフは、左足を引きずりながらケージによじ登った。

「ヒザ十字の仕掛けで、彼はガスアウトした。肩のケガをしていたけど、英国、世界のファンの前で戦いたかった。フィニッシュが必要だった。これが12試合目……12カ月で4試合、オクタゴンで戦った」と話したモカエフだが、ヒザの負傷は心配だ。この一本勝ちの代償をどれだけ支払わないといけなくなるのか。


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