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【Strikeforce】トムソン苦戦も執念の一本勝ちで復帰飾る

THOMPSON■ライト級/5分 3R
ジョシュ・トムソン(米国)
Def.3R4分27秒/リアネイキドチョーク
パット・ヒーリー(米国)

【写真】スコアリングで不利は否めない状況下、しっかりと一本勝ちをしたジョシュ・トムソン。故守山竜介・和術慧舟會東京本部代表が生前、口にした「うつ伏せにならず、仰向けで背中を奪えるトムソンは強い」という言葉が思い出されるフィニッシュだった (C) ESTHER LIN/ STRIKEFORCE

元ウェルター級で、チーム・クエスト所属のレスラーという厄介な対戦相手を迎えたトムソンの復帰戦。サンノゼの観客はブーイングでヒーリーを迎え、トムソンには大きな声援をおくる。

肩回りなど、明らかにトムソンより大きなヒーリーは、ダブルレッグダイブを切ってケージに押し込んでいく。ヒーリーのダブルレッグに姿勢を乱しながらも、トムソンは首相撲の要領で姿勢を崩し、バックに回る。そのまま腕十字の態勢に入ったトムソン。ケージを蹴りながら、ヒーリーの腕を伸ばしにかかるも、その腕を引き抜かれトップを取られる。
三角にスイッチし、再び腕十字を狙ったトムソンだが、腕を引き抜かれバックを取られると、そのままヒーリーは後方に投げ捨てた。ヒーリーはバッククラブの状態に入るが、ヒップエスケープで態勢を整えたトムソンが足関節を仕掛ける。


足を抜き、低い姿勢からヒーリーがシングルレッグを狙うと、トムソンはスイッチから再びバックへ。ヒーリーが立ち上がり、ケージに押し込みながら後方に投げをうつが、トムソンはトップをキープし、ハーフガードのなかで初回を終える。

2R、左ストレートから右ローを放つトムソンだが、ヒーリーはダブルレッグで豪快にテイクダウンを奪う。バックに飛び乗ったヒーリーが、たすぎ掛けから両足をフック。背中が伸びそうになったトムソンだが、エビからハーフに戻す。距離を取りたいトムソンに、一度はフルガードに戻されたヒーリーだったが、すぐにハーフから肩固めへ。ハーフを維持して、パウンドを落とす。

低い姿勢から、トムソンを持ちあげたヒーリー。トムソンはアームバーからオモプラッタ。ケージ際でもつれあいながら、ヒーリーはヒールホールドを仕掛け、そのままトップへ。残り1分、トムソンが再び腕十字を仕掛けるも、ここでもヒーリーは腕を伸ばしそうになりながら耐えきり、トップから小さなパウンドを落とす。ヒーリー優勢のまま、2Rが終わった。

3R、パンチを振るトムソンはヒーリーのテイクダウン狙いを切って、右をヒットさせる。左ジャブを伸ばすトムソンに、ヒーリーは逆に右をヒットさせ組みついていく。やや疲れ、スローになったヒーリーにトムソンの左が伸びる。それでもトムソンをケージに押し込むヒーリーは、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。足首をコントロールし、トムソンに立ち上がらせないよう試みたヒーリーだったが、背中に乗り過ぎ、前方に振り落とされる。

上四方の態勢からバックへ回るトムソンは、残り90秒となり足を四の字フックに。リアネイキドチョークを狙うトムソンを前方に叩きつけようとして、背中が伸び切ったヒーリー。必死に巻き込まれた右腕を押し上げようとするが、ポイントでは不利なトムソンは、自らのグローブと手首の間に指を入れ、クラッチが外れないよう全力で絞めあげる。

残り33秒という時点で、ヒーリーがタップ。トムソンだけでなく、セコンドのデイブ・カマリロも感極まったような表情を浮かべる。それだけ厳しい試合を執念でモノにしたトムソン、ライト級トップ戦線に踏みとどまる一本勝ちとなった。

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