【UFN37】ロンドンの米国人対決はジョンソンのBOXに要注目
【写真】まずはどちらがプレッシャーを掛けて、自分の距離を作ることができるか。コンビネーションではマイケル・ジョンソンが、メルヴィン・ギラードを上回る (C)GONGKAKUTOGI
8日(土・現地時間)に英国ロンドンのThe O2アリーナでUFC Fight Night 37「Gustafsson vs Manuwa」が開催される。昨年10月以来、約5カ月ぶりの英国大会、メインはタイトル名にある通りアレクサンダー・グスタフソン×ジミ・マヌワ戦が組まれている。
ブラジル勢中心のブラジル大会、アジア勢中心のシンガポール&マカオ大会に次ぎ、英国大会も欧州勢が軸となるUFC地区サーキットの一環だ。全10試合中、メインの両者のように欧州内(グスタフソン=スウェーデン、マヌワ=英国)対決が4試合、5試合が欧州勢×米国&ブラジル戦、残り1試合が米国人対決となっている。
そんな英国を舞台に戦う米国勢ライト級対決=マイケル・ジョンソン×メルヴィン・ギラードは、高い身体能力の武器とした打撃戦が注目されている。TUFシーズン2に出演し、オクタゴンで12勝8敗1NC、一時は5連勝でタイトル挑戦直前までいったギラード。対するマイケル・ジョンソンはTUFシーズン12でフィナーレ進出を果たすも、本戦は黒星発進。現時点で、6勝4敗という戦績を残している。両者とも敗北は決して少なくない、それがトップ進出の道を阻んでいるが、ギラードはノックアウト・オブ・ザ・ナイトを3度、ファイト・オブ・ザ・ナイトを2度獲得し、UFCライト級で最も多い8つのKOを積み重ねてきた。
長いリーチを生かし、遠い距離から踏み込んで一発で対戦相手をキャンバスに沈めるギラードと比べて、ジョンソンの印象は薄いかもしれないが、彼のここ2試合の強さは目を見張るものがある。サウスポーの構えから、伸びる右ジャブ、さらに伸びる左ストレートを武器にジョー・ローゾン&グレイゾン・チバウを破っている。やや腰高、背中を伸ばした構えから、左インサイドローと左ミドルで相手の動きを止め、鋭い踏み込みから左右のストレート系パンチを伸ばす。左は高さを変えてボディも標的とし、相手に打撃を意識させたなかで、スッとテイクダウンに入る巧妙さを持つのもジョンソンの強味だ。
一発で勝利を手にするギラードは、相手に距離を取られると振りが大きくなり軸が乱れることもあり、ここ2試合に限っていえばジョンソンの方が完成度の高い打撃戦を見せている。離れてはインサイドの左ローと、ミドルの蹴り技に加え、右ジャブから左のワンツーなどコンビネーション。近距離でも右アッパーという武器を持つ。相手の攻撃を見切る目も持っており、カウンターのヒザもブラックジリアンらしい攻撃手段となっている。昨年12月にチバウの右フックにインサイドから左ストレートを伸ばしてKOした勝利など、彼のボクシングの成長の証といえるだろう。自ら試合を組み立てることができるジョンソン、一発頼りになりがちなギラードの圧力に負けることなく、前に出て距離を計ることができれば一気に勝利が近づく。
■ UFN38 対戦カード
<ライトヘビー級/5分5R>
アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン/1位)
ジミ・マヌワ(英国/11位)
<ライト級/5分3R>
マイケル・ジョンソン(米国/14位)
メルヴィン・ギラード(米国)
<フライ級/5分3R>
ブラッド・ピケット(英国/6位※)
ニール・シーリー(アイルランド)
<ウェルター級/5分3R>
グンナー・ネルソン(アイスランド)
オマリ・アクメドフ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
シリル・ディアバテ(フランス)
イリル・ラティフィ(スウェーデン)
<ミドル級/5分3R>
ルーク・バーネット(英国)
マッツ・ニルソン(スウェーデン)
<ミドル級/5分3R>
ブラッド・スコット(英国)
クラウディオ・エンリケ・ダシウバ(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
デイヴィー・グラント(英国)
ローラン・デローム(カナダ)
<ウェルター級/5分3R>
イゴール・アラウージョ(ブラジル)
ダニー・ミッチェル(英国)
<フライ級/5分3R>
フィル・ハリス(英国)
ルイス・ゴーディノー(米国/11位)
※バンタム級