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【TUF11】第4週 犬猿のウスコラとイェイガーに明暗

ジ・アルティメット・ファイター・シーズン11(The Ultimate Fighter Season11)。第4週は、チーム・リデルのブラッド・タバレスが、チーム・オーティズのジェームズ・ハモーティを下し、自軍に2つ目の勝利をもたらした直後、敵軍にあたるタバレスに声援を送っていたジェイミー・イェイガーに対し、ニック・リングが怒りをぶつけるところから始まった。

【写真】Art of Fightingに参戦していたジェイミー・イェイガー。第1週のベン・スターク戦に続き、2試合連続で豪快なKO勝利を挙げた (C) ZUFFA

「チームとして、トレーニングパートナーとして、チームメイトに声援を送るのが当然だ」と声を荒げるリングに対し、「両方を応援していたんだ。どっちにもよい試合をしてもらいたいだけさ」というイェイガーは苦笑いを浮かべる。


だが、前週でも練習中に口論を起こしていた両者。最後は「わかってるよ」とイェイガーがリングをハグして一段落となったが、イェイガーに不満を持っているのは、リングだけではなさそうだ。

そして、カード発表の時を迎えると、その決定権を持つリデルは、2位指名のリッチ・アトニートと、チーム・オーティズ2位指名で、自らを「ダークホース」と不敵に笑うケイシー・ウスコラのマッチアップを口にした。

この発表に対し、ティトは「嬉しいね。間違いなく我々が勝つ」と早くも勝利宣言。「ポイントは3つ。ストライク、テイクダウン・ディフェンス、そして、もし倒されたら立ちあがること」と、ウスコラにアドバイスをするティトに、当のウスコラも「打撃の強さは勝ってる。レスリングの実績も上。ハングリーさでも負けていない」と自信をのぞかせた。

その一方で、チーム・リデルのコーチを務めるジョン・ハックルマンは、「リッチの技術と経験はトップクラスだ。負ける姿は想像できない。今回のショーでは一番だと思うよ」と太鼓判、アメリカン・トップチーム所属のアトニートに絶対の信頼を寄せる。

だが、ハウスに戻ると、またもや言い争いが始まっていた。その中心にいるのは試合を控えるウスコラと、TUF11の問題児イェイガーだ。

「俺のセーターがない。お前がドロボウだ」と言い放つウスコラは、イェイガーへと歩み寄る。「俺はやっていない。何のことだ」と言い返すイェイガーだが、ウスコラは一方的にイェイガーを犯人扱い。2人の口論はハウス中に響き、ジムに向かうバスの中やジムでも続いた。

「あいつは嘘つきで、ドロボウで、うるさいガキだ」と言い放つウスコラだが、いつまでも難癖を付け続ける彼には、チームの内部から新たな不満も生まれていた。また、イェイガーは、ウスコラの対戦相手となるアトニートと意気投合し、複雑な人間関係を露呈したままウスコラは試合を迎えた。

オーソドックスで向かい合った両者。前に出るウスコラがジャブからストレートを伸ばすも、反撃に転じたアトニートのストレートがウスコラにヒットする。

続け様、右フックをウスコラのテンプルに見舞ってダウンを奪ったアトニートは一気呵成にパウンドとエルボーを放っていく。必死に動き続けるウスコラが、ケージにもたれながら立ち上がり、アトニートの腕を取りにいこうとすると、アトニートはウスコラの股下に手を伸ばして、そのまま持ち上げ、真っ逆さまに叩き落とした。

再びパウンドを落とすアトニート。ウスコラは蹴り上げで距離を作り、下からキムラアームロックを仕掛けながらスイープに成功すると、残り2分でサイドを取り返した。

だが、アトニートが片ヒザをついた状態でニーを2発突き上げたウスコラ。反則のヒザ蹴りを喰らったアトニートは仰向けでマットに寝転がり、試合は唐突に終わりを告げた。

この失格負けの裁定に納得のいかないウスコラは「立てよ。リプレイを見せろ。俺の人生がかかっているんだ」とオクタゴンで絶叫。試合後も、「あれで俺が勝ったと思ったよ。わざと顔を狙ったわけじゃない。きっと勝って逃げ出す良い方法だと思ったんだろう。人としてはリスペクトするが、ファイターとしてはリスペクトしない」と、自らの勝利を主張すると、ティトも「顔に当たったとは思わなかった。こんなに苛立ちを感じたことはない」とジムのドアを破壊して出ていった。

一方、勝ったアトニートは、試合中に腕を骨折する負傷に見舞われ、「唯一言えることは、ショーの中で試合をすることはできないってことだ」と悔しそうに語るも、待ってましたと言わんばかりに、そこにやってきたウスコラが「俺が進出だろ?どんな相手でもやるぜ」と意気込んだ。

そして、今週は2試合目が行われ、その対戦カードがリデルより発表された。3位指名チャールズ・ブランチャードと、ティト4位指名のイェイガーだ。

第1週では、ハイキックでインパクトのある勝利を挙げているイェイガー。飛び込むような左ジャブでけん制すると軽快にワンツーを放っていく。

すると、ダブルレッグで飛び込んだブランチャード。イェイガーがタックルをきるも、シングルへと切り替え、執拗にテイクダウンを狙ったが、ここを凌いだイェイガーが距離を取ると、集中力がきれたのか、不用意にガードが下がったブランチャードの顔面をスーパーマンパンチで打ち抜いた。

崩れ落ちたブランチャードにイェイガーが追撃のパウンドを落とすと、レフェリーが試合をストップ。チーム・オーティズに待望の初勝利をもたらしたのだった。

初勝利を手にしたティトは、「俺達の番だ。ようやく勝てて嬉しい」と教え子を称えると、イェイガー自身も「3連敗の重い空気を払拭できて最高の気分だ」と喜び、チームが一つにまとまったかと思われた矢先、「いつかあいつの顔面をブッ飛ばしたい」というウスコラの言葉で第4週は幕を閉じた。

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