【LFA123】地獄の12分間──12勝0敗のサントス、ダニエル・エルゲータに撲殺TKO負け
【写真】鳴り物入りだったサントスに、何もさせずパニッシャーになったエルゲーダ(C)LFA
<バンタム級/5分3R>
ダニエル・エルゲータ(米国)
Def.3R2分40秒by TKO
マイロン・サントス(ブラジル)
サウスポーのエルゲータがヒジを突き出し、右肩から当たっていくように距離を詰める。サントスは右をヒットさせたが、ダブルレッグかから首を巻き込んだエルゲータがそのまま投げ、振りむいて抑えにかかる。立ち上がろうとしたサントスに対し、エルゲータは組んで殴り、バックコントロールからワンフックで背中を伸ばす。殴られながらも正対して左腕を差したサントスだが、スタンドに戻ることはできず、がぶられてバックを再び許す。
それでもマウントに移行された直後に足を戻し、バタフライガードを取るなど懸命に耐えるサントスだが、ハーフで抑えられパンチを落とされる。スクランブルでがぶり、ヒザをボディに入れるなど組み勝って打撃を入れるエルゲータは、残り90秒で立ち上がったサントスをダブルレッグで倒し、バックからパンチを打ちこむ。ワンブックで制し、強烈な勢いの右エルボーを打ち込むエルゲータが、左で殴ってバックへ。上を向いたサントスは、右エルボーを被弾しながら、ハーフガード&右腕を差し何とかラウンド終了を迎えることとなった。
2R、左ミドルでバランスを崩したエルゲータが尻もちをつく。サントスは距離をつめず、立ち上がったエルゲータのステップインに右を当てる。エルゲータがここもダブルレッグでケージに押し込み、小外刈りでテイクダウンを決める。マウントを取られたサントスは左右のパンチを落とされ、ケージに詰められると横を向かされる。パンチ、エルボーをエルゲータが打ちつけ、パンチの連打に下を向いたサントスは必死に上を向きなおし、ハーフに戻す。クローズドの中からエルボーを入れるエルゲータは、ガードが開くと、後方回転からエスケープを図ったサントスのバックに回る。
ワンフック&パンチで一方的に攻め続けるエルゲータはRNCへ。即反応して、背中をつけたサントスはエルボーを落とされ背中を見せる。ここも上を向いた耐えるサントスが、辛くも5分も生き残った。
最終回、一方的に攻められ続けているサントスに逆転の目があるとすれば、一発でパンチを効かせることだ。しかしエルゲータは蹴りから組んでケージにサントスを押し込み、跳びヒザからシングルでテイクダウン、バックを制す。背中を取られ、ワンフックで体を伸ばされるという展開を3ラウンド連続で繰り返されたサントスは、3/4マウントで連打され背中を見せる。エルゲータがエルボーを続け、パンチに切り替える。成すすべなく殴られ続けるサントス、レフェリーが試合を止めないのはエルゲータから目を逸らさないからか。
それにしても、何もできないサントスを見て──ついにレフェリーが両者の間に割って入った。「2年間、ホームで戦っていなかった。ダチがパーティボックスを持ちこんで、応援してくれたんだ。凄くエモーショナルだよ。ローラ(サンコ)、がっかりだよ。昨日、パーティーに来てくれなかった(笑)。5年前に父に目標を伝えた。それから僕のゴールは変わっていない。口にしはしないけど、でも分かっているよね。そのためにやっている」と勝者は話した。