【UFC ESPN27】「本当のメイシー・バーバーが帰ってきた」。マーヴェリックと対戦─メイシー・バーバー
【写真】23歳、8勝2敗のメイシー・バーバーが24歳、9勝2敗のミランダ・マーヴェリックと対戦。2人も肩回りと僧帽筋がとてつもなく発達している (C)Zuffa/UFC
24日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで行われるUFC on ESPN27「Sandhagen vs Dillashaw」で、メイシー・バーバーが復活を賭して、ミランダ・マーヴェリックと相対する。
LFAでのプロMMAデビュー以来、アグレッシブかつウェルラウンダーぶりを見せつけたバーバーは、5戦目のコンテンダーシリーズを経て、6戦目でUFCデビューを果たした。オクタゴンでも3試合連続フィニッシュと飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼女だが、2020年1月のロクダン・モダフェリ戦でプロ初黒星、ヒザの負傷もあり1年のレイオフを経験する。
復活を賭した今年の2月のアレクサ・グラッソ戦でも、試合勘の鈍りからが、ヒザの手術が影響したのか、以前の勢いの良さは見られず判定負けを喫した。
初めて壁にぶつかったバーバー。この間にUFCと契約して2連勝中のマーヴェリックとの試合を控えた彼女を初インタビューした。プレッシャーの欠片も感じられない、明るい言葉に終始したメイシー・バーバー、完全復活なるか。
──ミランダ・マーヴェリックと土曜日の夜に戦います(※取材は現地の21日に行われた)。今の調子はいかがですか。
「絶好調よ。スーパーエキサイティング。しっかりと練習してきたし、もう準備はできているわ」
──デビューから8連勝と負け知らずだったメイシーですが、2020年1月ロクサン・モダフェリ戦で敗れ、ACLを負傷しました。そして今年の2月の再起戦でアレクサ・グラッソに敗れ現在2連敗中です。
「最初の敗戦はヒザを捻って、どうしようもなかった。もちろん、初めて負けて精神的にもハードだったし。そこからパンデミックも起こって、また負けて……。でも、この半年間は以前のように練習できるようになったし、この間に私がどう過ごしてきたかをミランダとの試合で見せつけるつもりよ」
──敗北を知り、そこから立ち上がった者が本物のファイターになるという見方もあります。
「その通りね。私にとって貴重な経験になったし、やっぱり無敗でいるって気付かないうちにプレッシャーになっていたって分かったの。また、やり直しだけど楽しみにしているわ」
──ACLの負傷から手術を行い、不安はないですか。
「ヒザは全く問題ないわ。今も、この試合に向けての調整期間も一切気にすることもなかったし。手術前と今の違いは、チョットした時にヒザの回りの皮膚感覚が違うぐらいで。ホント、それ以外は何も変わったところがないから気にならないのよ。痛みでもないし、変な感じってぐらいね(笑)」
──ヒザの影響でファイティング・スタイルが変わることもなかったですか。
「ノー、全くないわ。カムバックしてからも、以前と同じように戦えているわ。ヒザを負傷したことで、変わったのはファイトスタイルよりも気持ちの面ね。以前より、もっと集中するようになったと思う。
今からすると、私はちょっとイージーにトップランクのファイターになってしまっていたみたいで。色々な人が私のことを知って、なんかアイドル的に見られることもあった。自分が自分でないような立場になっていたのよ。
このスポーツのトップで戦うには、フィジカルでもメンタル揃って問題ない状態でないと。今、メンタル的には以前と比較して落ち着いているし、ポジティブよ。凄く穏やかでハッピーだから」
──精神面に関しては、パンデミックという厳しい時を過ごし、米国ではようやく社会がオープンになったことも影響していないですか。
「確かにそれもあるかもね。パンデミックが起こり、ロックダウンになった時は、私もヒザの負傷があったからこそ、家に閉じこもっていることに我慢できていたかな。
でもカリフォルニアでも、徐々に制約が解かれていて、かなりオープンになったし。今回のキャンプは前回の試合の時と違って、パンデミック以前と変わりなくチーム・アルファメールでトレーニングすることができたわ」
──チーム・アルファメールには3人の日本人ファイターが練習していますね。
「テル(石原夜叉坊)も今週末に試合があるわよね。テル、ナミキ(川原波輝)、それと……もう1人……」
──田中路教選手ですね。
「そうね、イエス。きっとそう。アハハハハ。1人だけ分からないなんて問題だから、イエスよ。困らせないでよ(笑)」
──申し訳ありません。今回は同世代のミランダ・マーヴェリックとの試合です。彼女が女子フライ級で13位、メイシーが14位です。
「ぶっ飛ばすわよ(笑)。そして、私のポジションを取り戻す。アハハハ。まぁ彼女はINVICTA FC上がりでタフよね」
──打撃ではメイシーかと思いますが、テイクダウンが加わると彼女の打撃も相当に有効に感じます。
「う~ん、そのコンビネーションを出させないだけの経験が私にはあると思っているわ。私の方がハイレベルだと、ケージで証明してみせるから。
本当の意味で、メイシー・バーバーが戻ってきた──そういう試合をするから。もう過去2試合のことは過ぎたこと。本当のメイシー・バーバーが戻ってきた……リアルなザ・フューチャーがね。ヘルシーでハッピーなメイシー・バーバーが、ミランダ・メーヴェリックを支配するの。
だから日本のUFCファンの皆も、ザ・フューチャーを応援してね」
■視聴方法(予定)
7月25日(日・日本時間)
午前5時00分~UFC FIGHT PASS
■UFC ESPN27対戦カード
<バンタム級/5分5R>
コリー・サンドハーゲン(米国)
TJ・ディラショー(米国)
<バンタム級/5分3R>
カイル・フィリップス(米国)
パウリアン・パイヴァ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
デリック・マイナー(米国)
<女子フライ級/5分3R>
メイシー・バーバー(米国)
ミランダ・マーヴェリック(米国)
<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネス(米国)
ランディ・コスタ(米国)
<ミドル級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ(米国)
ブレンダン・アレン(米国)
<ミドル級/5分3R>
イアン・ハイニッチ(米国)
ナソーディン・イマボフ(フランス)
<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
ジョーダン・ウィリアムス(米国)
<バンタム級/5分3R>
フリオ・アルセ(米国)
アンドレ・イーウェル(米国)
<女子フライ級/5分3R>
シジャラー・ユーバンクス(ブラジル)
エリース・リード(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)
ハンナ・ゴールディ(米国)