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【WEC47】注目のフェザー級戦はデイビスが勝ち名乗り

2010.03.09

 (C) ZUFFA■第8試合 フェザー級/5分3R
LC・デイビス(米国)
Def.3R終了/判定2-0
デヴィダス・タウロセビチュス(リトアニア)

【写真】テイクダウン合戦となったWEC2連勝同士による注目のフェザー級戦は、ドローにも近いマジョリティ判定でデイビスに軍配 (C) ZUFFA

後ろ重心、ややアップライトから体を低くしパンチを繰り出すサウスポーのタウロセビチュス。直後にローからハイをデイビスに仕掛けるが、組みつかれケージに押し込まれる。
ワキを一本さし、胸をつけた状態で細かいヒザの攻防を繰り広げる両者、タウロセビチュスが態勢を一度は入れ換えるが、またもケージを背にして戦う展開に戻る。

組みついたままの細かい打撃の攻防に、レフェリーがブレイクを命じ、試合はケージ中央で再開される。サウスポー同士、タウロセビチュスの右ローがヒットするが、デイビスもフックですぐに反撃へ。


タウロセビチュスのパンチをバックステップでかわした直後に組みついたデイビスは、再びケージ際の攻防に。デイビスはシングルに切り替えるも、テイクダウンは難しくすぐにアンダーフックへ。態勢を入れ換えたタウロセビチュスが逆にシングルから、足を引き抜くようにテイクダウンを狙うも、デイビスはケージを背にして再び向きを入れ換える。

ケージ際で力強いレスリングの攻防が続き、互いにテイクダウンを奪えないまま1Rが終了する。距離を詰めてフック、追いかけながら左ストレートを伸ばすタウロセビチュスに対し、デイビスはあくまでもカウンター狙いで、ステップバックを繰り返す。

かなり遠い位置からシングルレッグを仕掛けたタウロセビチュスだが、逆にトップをデイビスに奪われると、一度は体が伸びきって、がぶられたタウロセビチュスは、抜群の背筋力をいかして立ち上がり、この試合で始めて明確なトップポジションを奪う。だが、デイビスは数発だけ小さなパウンドを受けるだけで、ダメージを負うことなく手をついて立ち上がる。

ここでタウロセビチュスの二―が急所に入ったのか、悲鳴をあげたデイビス。しかし、レフェリーが試合続行を命じると、ポジションを変えエルボーをタウロセビチュスの顔面に打ち込む。再び、二―が急所を突き上げたように見えたが、ここでもレフェリーは「私には見えていない」(見えない位置にいるだけだったが……)と、そのまま試合を続ける。

ブレイク後、デイビスは再び距離を取り、カウンター狙いに徹するものの、彼が前に出る数少ない機会も、逆にタウロセビチュスが組みついてシングルレッグへ。強引に投げ捨てようとするタウロセビチュスだが、デイビスはスタンドをキープし、試合は最終ラウンドへ。

にわかに距離が縮まった最終ラウンド、タウロセビチュスの左フックを受け止めたデイビスがレスリングに持ち込むと、コロンバスのファンからブーイングが起こる。

1、2Rと同じ展開が続くも、タウロセビチュスの右フックは威力が増している。ここで自らデイビスが距離をとり、試合は打撃戦に戻るが、すぐにデイビスは組みついてく。レスリング能力が急激に進歩しているタウロセビチュスは、ブーイングのなかでダブルレッグからさば折りでテイクダウンを狙うが、ここでもレフェリーがブレイクを命じて目的を達成できない。

残り2分、タウロセビチュスのローでバランスを崩しながら、デイビスがテイクダウンを奪うことに成功する。オモプラッタを狙いつつボトムからパンチを打ち込むタウロセビチュスだったが、ここでレフェリーがスタンドへ試合を戻す。残り40秒、飛び込んだデイビスにタウロセビチュスがフックを打ち込み、組みつく。

最後までテイクダウンにこだわった両者のスタミナ競争は、1人が29-29でドロー、29-28が2人でデイビスを支持。限りなくドローに近い(ドローとしか裁定のしようがないファイト)は、最後のテイクダウンでデイビスが渋すぎる判定勝ちを収めた。

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