【UFN36】リョートが激戦制す。世界戦は「UFCが決めること」
<ミドル級/5分5R>
リョート・マチダ(ブラジル/4位)
Def.3-0: 49-46, 50-45, 50-45
ゲガール・ムサシ(オランダ/9位※)
左ローを放ったムサシ。右手を前後させ、左へ回るリョートが左ロー、さらに蹴りのフェイントを見せる。勢いのある左ミドルを蹴り込んだリョート。続いて左ローを繰り出す。ムサシは左ジャブを伸ばし、ローへ。リョートがショートのパンチを連打で見せる。踏み込んだリョートに、組みつこうとしたムサシ。すぐに両者が分かれる。サウスポーのリョートに左ローを繰り出すムサシ、パンチにつなげたい意識の表れか。
左回りを続けるリョートに対し、今度は右からローを入れるムサシ。一瞬距離が近づくと、リョートが右の突きを伸ばした。リョートの左に、右フックを繰り出したムサシだが、距離は合わない。リョートはヒザ蹴りから前蹴り、追いかけるムサシが左ローを見せたところで初回が終了した。
2R、突きのフェイントから左下段を見せたリョート。ムサシの左ジャブと、リョートの左ストレートが交錯する。続いてリョートは左中段、左の突きを繰り出す。接近戦でショートのワンツーをリョートが見せると、ムサシはローへ。続くリョートの左ハイを顔面に受けそうになりながら、キャッチしたムサシだがテイクダウンには至らない。ムサシは左フックから、右を伸ばす。やや距離をつめるようになったムサシだが、左ジャブをスウェイでかわされる。
ならばと右ミドルを見せたムサシに、リョートがショートの連打から左ミドルハイを繰り出す。手と足、同じ方向を出すトリッキーなリョートの動きに、真っ直ぐ前に出たムサシが右ストレートを自分の距離でヒットさせる。続いて右ローを蹴り込んだムサシ、リョートが間合いを取り直す。距離を掴んだか、右ストレートから前に出るムサシ。残り10秒を切り、右ローを蹴り込んだのもムサシだった。
3R、引き続き前に出るムサシに対し、リョートは左ミドルを蹴り込む。左フックから右ストレートの距離をと作ろうとするムサシは、ここでシングルレッグへ。ケージに押し返したリョート、ムサシも押し返しオクタゴン中央でヒザをボディに見舞う。距離を取り直した両者、リョートの左ストレートがヒットし、ムサシが下がる。オクタゴン中央に位置を取ったリョートが、後回し蹴りをボディに。再び中央を取ったムサシだが、リョートが左ハイを繰り出す。再び左ハイを見せたリョートはバランスを崩し、すぐに立ち上がる。口が半開きになったリョート、左のヒザ蹴りをボディに見舞っていく。
残り90秒、ワンツーからスリーまで見せたムサシ。前に出ると、リョートのヒザをボディに受ける。リョートは右エルボー、そして組んでいくがムサシは首を取って耐える。オーソに構えたリョートだが、攻撃を見せることなく3Rもタイムアップに。4R、オーソから前蹴りを見せたリョートに組んでいったムサシが、尻餅をつかせる。リョートはすぐに立ち上がるが、やや疲れが目立ってきた。リョートはスイッチを多用し、左を打ち込みスッと距離を取る。オーソでも左へ回るリョートは、右ストレートから足払いのようにテイクダウンを奪う。
足を抱え、恐らくは草刈を狙ったムサシだが、リョートがしっかりとトップをキープする。ムサシはバタフライガードからスイープに成功。背中をつけたリョートは、ラバーガードからオモプラッタへ。腕を抜いたムサシがパウンドを落す。残り時間30秒、起き上がったムサシは担ぎからパスへ。背中を向けたリョートが、背中に取ったムサシを前方に落す。蹴り上げを受けそうになったリョートが、片膝をついたが、ここでムサシが蹴り上げを見せてしまう。
中断が入った4R、再開後にすぐに終了となった。
最終回、ムサシの左フックをダッキングでかわしてたリョートが、右手をマットにつきながら左の蹴りを見せる。ムサシは左ジャブから右を狙う。と、リョートは左回りをやめて、右に出てくる。マチダの左ヒザで、一瞬動きが止ったムサシ。直後に左ストレートをヒットさせる。鼻血を流したリョートは、再び足払いを見せ組みついてきたムサシを潰してトップを奪取する。
ムサシはやや乗り過ぎのリョートに対し、ハーフガードからスイープを狙う。そのスイープをすかして、バックに回ったリョートが両足をフックして背中を伸ばしに掛かる。上体を起こしたムサシだが、再びヒザをつき右ワキをすくわれる。腹這いになったリョートは、ムサシが胸を合せてくると同時に立ち上がり、すかされた形になったムサシに思い切りパウンドを落す。ここで25分間の激闘が終了、印象以上に大差の判定勝ちを収めたリョートが「次はタイトル戦? それは望むけど、UFCが決めること」と語った。
※ライトヘビー級