【UFN20】メイナードがディアズに勝利も消化不良の内容に
■第11試合 ライト級/5分3R
グレイ・メイナード(米国)
Def.3R終了/終了
ネイト・ディアズ(米国)
【写真】メイナードを相手にパンチのクリーンヒットを見せる場面もあったディアズだったが、期待されたガードワークをみることはできず (C) ZUFFA
「チョークアウトでなく、ノックアウトしたい」というメイナードは、リーチが長いサウスポーのネイトを相手にいきなり踏み込んでいくが、その後は距離をうかがう。踏み込んで左から右を見せたメイナードに、ネイトはダッキングでかわす。
低い姿勢を取るネイトは、メイナードの飛び込み際に左を合わせようとするが、これはメイナードがかわしていく。大きな右を見せるメイナードに、ネイトはヘッドスリップを駆使し、クリーンヒットを許さない。
メイナードもまた、ネイトのジャブをスウェイでかわし、距離が縮まるとアッパーを放っていく。遠距離では腰高、近づくと腰を低く構えテイクダウンに移行できるとように戦うメイナードだが、ネイトの寝技を警戒してか、組みつくことなく初回を終える。
2R、ネイトが突き出した右足を一瞬キャッチするようなフェイントを見せ、パンチにつなげるメイナード。距離が近づくと、首相撲からヒザを狙う。すぐに距離を取り直したネイトは左ストレートを放つが、クリーンヒットできない。
ラウンド中盤、前に出てきたネイトにメイナードの右がヒットするが、試合が大きく動くことはない。残り1分を切り、両者ともに打ってこいとアピールするものの、相手が出てくるところで距離を取るのは二人とも変わりない。場内にブーイングが起こるなか、試合は最終回へ。
やや距離が近づき、首相撲を交えながら打撃の交換が続くが、最終3Rも序盤は大きな動きはない。ネイトが首投げ、メイナードががぶりからヒザと、展開を変えようという試みもあるが、基本は相手の懐に飛び込まないスタンスが続く。
ネイトのローでバランスを崩したメイナードに、追撃の右がヒットする。クリーンヒットが少ない展開のなか、どのようにジャッジの裁定に影響を与えるか。しかし、ネイトはその直後にメイナードの右を受け、ダメージをごまかすように組みついていく。
この組み狙いをすかしたメイナードは、ここでパウンドを見せるが、グラウンドに長く留まることなくスタンドへ。その後もメイナードがボディから左をヒットさせたものの残り試合時間は僅か15秒、ネイトが距離を潰したところで試合終了となった。
結果、攻防というよりも『防』に比重が置かれたメインイベントは、28-29、30-27、29-28でグレイ・メイナードが判定勝ちを収めた。実況スタッフからはBJ・ペンの次期挑戦者という声が挙がったが、食い足りない一戦であったことは確かだ。