【WEC45】セラーニ、終わりよければ全てよし!?
■第10試合 ライト級/5分3R
ドナルド・セラーニ(米国)
Def.3R3分47秒/リアネイキドチョーク
エド・ラトクリフ(ブラジル)
【写真】ヒザ蹴りが急所付近に当たるため、都度試合が中断されたが、ドナルド・セラーニは構わずエド・ラトクリフを攻め続けた (C) ZUFFA
試合開始早々、セラーニに組みついたラトクリフ。ケージに押し込まれたセラーニは、一瞬引きこみをみせ、直後に立ち上がる。再び組みつかれケージに押し込まれたセラーニだが、態勢を入れ換え、首相撲からヒザを突きあげようとする。ラトクリフは胴に腕を回してクラッチ、距離を潰してから体を突き離す。
ケージ中央でローを掴まれたセラーニは首相撲でバランスをキープし、再び距離をとる。再び首相撲の態勢となったセラーニは、ヒザをボディに突き上げるが、ラトクリフは急所をアピールし試合は仕切り直しに。試合開始直後に再びセラーニは首相撲の態勢になるが、ラトクリフがヒジを合わせようとして、再びヒザが急所に入ったと、試合は再び中断する。
再開後、組みつかれたセラーニ。反対にテイクダウンを奪い、ハーフからギロチンの態勢に入ったところで1Rが終了した。2R、セラーニは右ハイから右ストレート、さらに右ローを見せるなど、スタンドでプレッシャーを与える。下がる一方となったラトクリフ、距離が詰まると、すぐに首相撲で捉えられる。ここで、セラーニのヒザがまたもラトクリフの急所を直撃。1Rは微妙な位置だったが、この一発は確実に急所を捉えていた。
再開後、さらにプレッシャーを与えるセラーニは、ジャンピングニーでラトクリフを追いたてる。ここで組みついたラトクリフに、アームロックから引き込んだセラーニは、ラトクリフの立ち上がり際にギロチンを見せ、タイトに締めあげたところで2Rを終える。
最終ラウンド、組みついてバックに回ったセラーニは、ラトクリフが正面を向いてくるのに合わせてヒザから、パンチを放りこむ。ダブルレッグからテイクダウンを狙ったラトクリフに対し、セラーニは態勢を入れて変えてマウントを奪う。しかし、直前にケージを掴んだとしてレフェリーがブレイクを命じ、試合はスタンドへ。
直後にラトクリフのバランスを崩し、今度は反則なしでマウントを奪ったセラーニ。頭を跨ぐように変形の三角絞めから、ラトクリフが向きを変えたところで足を取り、三角とヒザ十字の複合技へ。体を捩じり立ち上がったラトクリフから、バックを奪ったセラーニは後方に倒れ込む。ここで両足をフックし、バックグラブを完成させ、リアネイキドチョークへ。体がのけぞったラトクリフは、万事休す。溜まらずタップした。
セラーニは、ガチャガチャとした締まりのない試合ながらも、最後はしっかり一本勝ち。「最初のヒザは急所に当たっていない。急所に当たったのもわざとじゃない」というセラーニは、1月10日のジェイミー・バーナーとベン・ヘンダーソンの世界統一戦の勝者との対戦が待てないという言葉を残し、ケージをあとにした。