【UFC229】10月6日、ついにカビブ・ヌルマゴメドフ×コナー・マクレガー──実現
【写真】ついに…… (C)Zuffa LLC/Getty Images
3日(金・現地時間)、UFCが10月6日(土・同)にネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催するUFC229でUFC世界ライト級王者カビブ・ヌルマゴメドフ×コナー・マクレガーの一戦を組むことを発表した。
4月にチームメイトのアルテム・ロボフが、ヌルマゴメドフと口論になったことをきっかけに、20人の集団で会見場から宿泊先に戻ろうとした選手の送迎用のバスを襲撃するという言語道断の行為に出たマクレガー。台車をバスに投げ込み、ガラスが割れてマイケル・キエーサとレイ・ボーグが負傷するという傷害事件に発展し、UFCは速やかに彼の世界王座を剥奪した。
そのファイトウィークで、トニー・ファーガソン→マックス・ホロウェイの代役=体重超過のアル・イアキンタと変則王座決定戦を戦い、マクレガーが巻いていたベルトを手にしたヌルマゴメドフが、そんな遺恨──というよりも、現在のトップファイターが誰もが持つ、マクレガー狩りの機会をついに得ることとなった。
キャリア26連勝でUFCの頂点に立ったヌルメゴメドフは、オクタゴンでも10連勝中だ。対してマクレガーがMMAを戦うのは2016年11月のエディ・アルバレスを下し、ライト級世界王者になった一戦以来、実に1年11カ月振りとなる。この間、昨年8月にフロイド・メイウェザーとボクシングマッチを行って以来の実戦となる。
類まれなトークのセンスと、それ以上の格闘センスで世界の頂点に立ったものの、その後はショーアップと実社会の見境がつかないという──まるでテレビドラマのような状況を地でいっているマクレガーがMMAファイターとして現在の技量はどの程度、維持できているのか。
また26勝無敗の王者もトニー・ファーガソン戦が実現しないまま頂点に立ったことで、アルバレス、ネイト・ディアズ、ジョゼ・アルド、チャド・メンデス、ダスティン・ポイエー、ディエゴ・ブランダォン、マックス・ホロウェイとフェザー級からウェルター級で並み居る強豪に完勝し続けてきたマクレガーと比較すると、戦ってきた相手の質が落ちるという見方も成り立つ。
エジソン・バルボーサ、マイケル・ジョンソン、そしてハファエル・ドスアンジョスに勝利しているヌルマゴメドフの何者も寄せ付けない──屈強なプレッシャー&コントロールMMAが、マクレガーの蹴りと右ジャブがセンサーとなり、タイミングの掴めない左の拳を跳ね返すことができるのか。とにかく、何事もなく試合当日を迎えることができるよう願う──2018年のUFC、最大の戦いだ。