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【ONE57】祝・エリック・ケリーに痺れる逆転勝利、朴光哲「勝ったらェィドリアーンって叫ぼうと……」

Durian【写真】朝の6時半、パーティー明けで殆ど睡眠時間も取らずホテルのビュッフェでヴィーガンな食事をするドリアンの話を聞いた (C)MMAPLANET

5日(土・現地時間)、中国はマカオ特別行政区のコタイ・アリーナで開催されるONE57でエリック・ケリーに逆転TKO勝ちを収めた朴光哲。

初回に右ストレートを被弾し、危ない場面も見られたが腹を効かせてから一気に盛り返した。

そんな朴に試合翌朝にケリー戦を振り返ってもらおうとインタビューを試みると、相変わらずのドリアン節と思わぬお目出たい話が跳び出した。


──初回の大ピンチから一転、逆転TKO勝ちを収めたドリアン朴選手です。

「アフターパーティーで酒飲んじゃったけど、それからも禁断のドリアンを食べてしまっちゃいましたからね(笑)」

──セコンドの田村一聖選手が同じタクシーで移動している時に朴選手のためにドリアンを購入し、車中の匂いが本当に酷いものでした(苦笑)。

「アハハハハ」

──ただ、もうドリアンネタではなく素晴らしい勝利を振り返ってください(笑)。まず初回に喫したダウンから。良い感じでプレッシャーを与えていたのですが、ちょこまかとした左右のローキックから右ストレートを打たれてダウンを喫しました。

「アレ、パンチは見えていたけど、凄く思いっきり振って来るから、届かないと思ったのが、モロに当たっちゃいましたね。試合慣れしている感じのパンチでしたよ。まんまと貰っちゃいました」

──あの後はクローズドでしがみついてから、潜りを狙ったり朴選手っぽくない動きも見せていました。

「いやいや、咄嗟にです(笑)。倒れて、やっちゃったって。でも、そこまではダメージはなかったので何とかなりましたね」

──潜りも練習しないと、試合では出せないでしょう(笑)。被弾したパンチはスウェイでかわしながらだったので、半分は押されたような形だったのですか。

「う~ん、効いたけど終わるほどではなかったです。ちょっと見えていなかったので、倒れたんだと思います」

──最初に見えていたと……。

「いや、他は見えていたけどアレは見えなかったんですよ(笑)。ちょっと舐めていましたね」

──その台詞、朴選手の口から何度聞いたことか分からないです。

「動きも体も固いし、なんかアップも全然できていないなって入場で並んでいる時に思って。これはもらったな、と。でも、本当に何度も同じ失敗をしています。あれだけプレッシャーを与えて、なんでパンチ貰ってんだって話ですね(笑)」

──ただし、あのピンチを脱すると左ボディを入れてすぐに反撃に移りました。

「効いたかどうかまでは分からなかったですけど、パンチは当たっていました。MMAグローブでボディを殴られると、もうその効果は絶対ですからね。だから、もう1Rの終盤にはこれは行けるなっていう気持ちになっていました」

──テイクダウンを潰して、寝技で肩固めまで繰り出しました。

「いや、まぁ。肩固めは練習でもちょくちょく出すし、今、調子が良いんですよね。でも、ケリーは極められない系の選手なのでマウントに切り替えました」

──映像でみると、その腰の浮き具合も明らかになると思います(笑)。

「もう、何なんですか──せっかく勝ったのに(笑)。向うが乗ってきた場面もあったけど、テンパらずに戦うことはできましたね。そこからは、ドリアン朴タイムですよ」

──なるほど、シングルレッグに乗り過ぎて必死に足首を掴んで逃げることをドリアン朴タイムと呼ぶのでしょうか(笑)。

「そうやって、勝ったのに俺がダメだったことばっかりほじくり返すから。俺、落とされているじゃないですか(笑)」

──いや、次に向けて課題を洗い出しているのですよ(笑)。

「っとに、もう(笑)」

──いずれにせよ2Rの終了間際にギロチンを仕掛ける頃には完全に形勢は逆転していました。

「ギロチンも、スイープのギロチンは普段からかなり使っているんで。極めまではもう、試合ではないだろうと思っていても、あの時間帯だと使えるかなって」

──試合で肩固め、ギロチンを仕掛けることができたのは余裕の表われですか。

「そうッスね。でも、いけそうならいきますよ。勝てて良かったです。ONEと交渉してくれる長南(亮)さんも、年内にもう1試合組んでもらえるよう働きかけると言ってくれていますし。

それに今回はマカオ・コラボレーションっていうことでセコンドにも就いてくれたんですよ。本当に長南さんにはお世話になりました。俺なんかにも気を遣ってくれて感謝しています」

──長南さんは日本人ファイターのために、という空気が傍にいても伝わってきましたね。ところでこれで2連勝です。あれだけの逆転劇にも関わらず、鈴木選手に敗れたジョシュア・パシオには席が用意されていたのに……朴選手は記者会見への出席もなかった。

「フィリピン勢は会場人気も高かったし、プレスもかなりの数がマカオまで来ているみたいでしたね。正直、僕も逆転勝ちで会場も沸いたからロッカールーム・ボーナスを期待したけどなかったです(笑)」

──王座挑戦については、どのような気持ちでいますか。

「マラット・ガフロフ、強いッスからね。また挟んでもらって良いです」

──バーンズに勝った2人、モウリッド・カイブラエフ、そしてマゴメド・イドリソフというロシア勢がいます。

「その辺りになるんでしょうね。イドリソフもボクシングが上手かったですね。なんで1階級にロシア人ファイターが3人もいるだって(笑)。ブラジル人とロシア人は枠を決めてくれよって思いますよ」

──確かに。

「でも、クレイジービーでは矢地(祐介)、一聖、(横山)恭典、(高橋)遼伍、それにノリピー(田中路教)、ISAO君と佐藤(将光)君まで来てくれて。今回の試合に関しても、佐藤君なんて本当に良い練習相手になってくれました。良い勝ち方もできたので、これで堂々と婚約者の両親にも会いに行けるなって」

──えぇ、ついに──ですか!!

「いや、そうなんですよ(笑)」

──うわぁ、しかし自分には娘が3人いるのですが朴選手のようなタトゥーだらけの男を連れて来られたら、本当に驚いてしまうと思います。

「3人もいれば、1人ぐらいはそうなるって覚悟していた方が良いですよ(笑)」

──そこはやせ我慢でも、威厳ある父親でいたいです。ただ、やはり第一印象なのでそのタトゥーは朴選手の中身を理解してもらえるまで、相当なバイアスが掛かってしまいますね。

「そうでしょうね。まぁ、時間は掛かると思っています。2年ぐらいは掛かる覚悟です」

──できちゃった婚に持ち込むのも手では?

「いやいやいや、僕は正規のルートでいきますよ。ちゃんと挨拶して……ドリアン朴も身を固める時が来たということです」

──押忍。気が早いかもしれないですが、おめでとうございますと言わせていただきます。

「ありがとうございます」

──結局、エリック・ケリー戦の話は極僅かでしたが、最後に何か一言ありますか(笑)。

「今回、時間が押していたのか勝っても勝利者インタビューがなかったんですよ。だから、本当は『ェィドリアーン』って思いっきし叫ぼうと思っていたんですけど、次回に持ち越しです」

──チャンチャン。

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