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【UFN70】接戦制したディアスにファンはブーイング

<フェザー級/5分3R>
ハクラン・ディアス(ブラジル)
Def.2-1;29-28,29-28,28-29
レヴァン・マカシュヴィリ(米国)

今大会、初の非ATT所属ファイター同士の一戦は、ジョージア系米国人のマカシュヴィリが、UFC2戦目で地味強のハクラン・ディアスに臨む。ローで距離を測る両者。ディアスの左ローにマカシュヴィリが右を軽く合わせる。ディアスのパンチはオーバーフックが多く、間合いに入ってのパンチの交換は少ないままラウンドの半分が過ぎる。マカシュヴィリが組みついてディアスをケージに押し込む。離れて右を入れたマカシュヴィリだが、残り40秒でディアスがテイクダウン。アクションの少なさに観客はブーイングを送った。

2R開始直後にマカシュヴィリが粗いがフックの連打を見せ、そのまま組んでテイクダウンに成功する。ディアスはキムラロックから腕十字へ。安全策かバックを取ろうとしたが、マカシュヴィリが前方に落として立ち上がる。スタンドに戻りながら、ガードのなかに入ったマカシュヴィリは三角絞めに捉えられる。マカシュヴィリが胸を張ってスラムし、ここを逃れる。優勢になりながら大切に戦いすぎるディアスは、続く十字狙いにパウンドを落とされる。殴られながら立ち上がったディアスがボディロックからテイクダウンに成功。

マカシュヴィリがケージを背にして立ち上がり、逆にテイクダウンを仕替えていく。しっかりとスクランブルしたディアスは、逆にダブルレッグでテイクダウンを奪いここからトップキープし、またもブーイングを浴びた。

最終回、開始直後にマカシュヴィリの左ローが急所に入り試合が中断する。再開後、マカシュヴィリはフックからシングルで組み付きケージにディアスを押し込む。ボディにヒザを突き刺すも、ここでもファンはブーイング。レフェリーが両者を分けた直後にディアスは組みに行き、マカシュヴィリが逆にドライブし、いよいよ怒号のようなブーイングが起こってしまう。両差しのマカシュヴィリはバックに回るも、ディアスが胸を合わせてダブルレッグで逆にマカシュヴィリを金網に押し込む。マカシュヴィリが押し返し、それをまたディアスが切り返すという展開にブーイングは止まらない。結局、テイクダウンに成功したのはマカシュヴィリ。このラウンドはトップを取った状態で試合終了を迎えた。

結果、スプリット判定に「相手がタフで、グラップリングマッチになった。ファンに申し訳ない」と話したディアスに観客は、ブーイングで応える。極めのチャンスでも安全策を取った初回の戦いぶりを見ても分かるように、寝技での安全策がブーイングを呼んだ試合だった。

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