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【Glory18】ロスマーレンがダウン跳ね返し、キリア破って世界ライト級王座奪取

Roosmalen vs Kiria【写真】2-0の接戦を制し、ロスマーレンがキリアを下してGlory世界ライト級王座を獲得した(C)GLORY

7日(金・現地時間)米国・オクラホマ州ショーニーのグランドカジノ・ホテル&リゾートにてGLORY18が開催された。

6月21日にLAで初のPPV大会として行われたGLORY17以来、約5カ月ぶりの開催となった今大会。GLORY17はビジネス的に大惨敗だったという報もあったが、今回のイベントも米国開催、しかもオクラホマ州のカジノで、開催日時は金曜の夜。Bellatorシーズン11がクライマックスを迎える131回大会まで2週間のブレイクがあり、その狭間を埋める形で行われることとなった。まさに米国で定着するために、Spike中継を念頭に置かれたイベントという見方もできる。

世界戦+4人制トーナメントとスペシャルファイトというフォーマットは維持され、今大会でもライトヘビー級トーナメントが行われたが、キックファンの注目は何といっても王者ダビッド・キリア×挑戦者ロビン・ファン・ロスマーレンの世界ライト級選手権試合だろう。

今年3月のGLORY14でアンディ・リスディを5RKOで下し、初代GLORY世界ライト級王者に輝いたキリア。昨年11月にジョルジオ・ペトロシアンをKOし、新70キロ最強の称号を得ていたリスティを下しての王座戴冠劇は大きな衝撃を与えた。しかし今回の挑戦者ロスマーレンとは過去2度戦って2敗と分が悪い。

またロスマーレンはGLORY3&GLORY12のワンデイトーナメントではいずれも決勝で敗れ、優勝には手が届いていないが、接近戦に強くフック系のパンチ&ローで攻めるスタイルは、ダメージとスタミナのロスが目立つワンデイトーナメントには不向きで、ワンマッチでは抜群に強いという見方も出来る。

1Rは互いにガードを高く上げて左ミドルとローを蹴り合う展開で幕開け。合わせ鏡のようにパンチとロー・ミドルの繰り返して打ち合う、どちらも譲らない一進一退の攻防が続いた。

2Rも額をつけるような距離からフック・アッパー系のパンチを放ち、ローとミドルにつなげる両者。ここも五分五分の攻防が続くが、キリアがロスマーレンをプッシュして顔面前蹴り。ロスマーレンも残り1分を過ぎたところで右アッパーと右フックを叩き込んで連打をまとめる。

中盤3R、ややロスマーレンがプレッシャーをかける時間が長くなり、ロープを背負うキリアに左フックとヒザ蹴りを突き刺す。さらに左ボディと飛びヒザ蹴りも繰り出し、このままロスマーレンのペースになるかと思われた矢先、キリアが左フックの相打ちで打ち勝ち、先制のダウンを奪う。これで息を吹き返したキリアは立ち上がったロスマーレンに顔面前蹴り、飛び込んでの左フックと畳みかけた。

4R、3Rを落としたロスマーレンだったが、ダメージを感じさせない動きでキリアにプレッシャーをかける。キリアも下がりながらジャブと右アッパー、そして前蹴り。これでロスマーレンを突き離そうとするが、ロスマーレンも右ローを蹴って前に出続ける。終盤、キリアは胴廻し回転蹴りを繰り出した。

5R、距離を取ってジャブ・左ミドルのキリア。ロスマーレンは細かいパンチから右ローにつなげるコンビネーションで手数を増やす。ロスマーレンの右ローでキリアがバランスを崩すもスリップ。残り20秒、ロスマーレンが右ストレートからパンチをまとめて連打につなげるが、キリアはクリンチで凌ぐ。

このまま試合終了となり、決着は判定に持ち越され、ジャッジ2名はロスマーレンを支持。距離を取りながら戦い、ダウンを奪ったキリアよりも、前に出て攻撃を出し続けたロスマーレンが評価される形で王座交代となった。

またライトヘビー級トーナメントは準決勝でブライアン・コレッティを左フックでKOしたザック・ムウェカッサとダンヨ・イルンガに判定勝ちしたサウロ・カバラーリが決勝で激突。カバラーリが3R開始直後の左ハイキックでムウェカッサをKOし、トーナメント優勝を果たした。

■試合結果

<GLORY世界ライト級選手権試合/3分5R>
ロビン・ファン・ロスマーレン(オランダ/2位)
Def.2-0:49-46, 49-46, 47-47
ダビッド・キリア(グルジア)

<GLORYライトヘビー級T決勝/3分3R>
サウロ・カバラーリ(ブラジル/3位)
Def.3R0分20秒by KO
ザック・ムウェカッサ(コンゴ/11位)

<ミドル級/3分3R>
ジェイソン・ウィルニス(オランダ/9位)
Def.3-0:29-26, 29-26, 29-26
ウェイン・バレット(米国/2位)

<GLORYライトヘビー級T準決勝/3分3R>
サウロ・カバラーリ(ブラジル/3位)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-27
ダンヨ・イルンガ(ドイツ/1位)

<GLORYライトヘビー級T準決勝/3分3R>
ザック・ムウェカッサ(コンゴ/11位)
Def.2R0分45秒by KO
ブライアン・コレッティ(米国/8位)

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