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【Bellator128】正規王者ドゥドゥ・ダンタス×暫定王者ジョー・ウォーレン、バンタム級世界王座統一戦

Dantas vs Warren【写真】正規王者ダンタスと暫定王者ウォーレンが、統一バンタム級王者を目指し対戦する(C)MMAPLANET

10日(金・現地時間)、オクラホマ州タッカービルのウィンスター・ワールドカジノでBellator128が開催される。メインは頭部の負傷により無期限出場停止となっていたベラトール世界バンタム級王者ドゥドゥ・ダンタスと暫定王者ジョー・ウォーレンが対戦する王座統一戦だ。

本来、この両者は5月のBellator118 で王者ダンタスに、ウォーレンが挑戦予定だったが、防衛戦に向けてトレーニング中だったチャンピオンが頭部を負傷。当時のベラトール首脳は彼をブラジルから米国に呼び寄せて診療を受けさせたが、暫くの静養が必要となった。そこでベラトールでは暫定王座決定戦をウォーレンとハファエル・シウバの間で組むことを決定したものの、急遽出場となったシウバが体重を落とせず、ウォーレンが勝った場合のみ暫定チャンピオンになるという変則的な形で試合を組まれた。結果、ウォーレンがシウバを判定で下し、今回、ダンタスとの王座統一戦に臨むことに。

ダンタスにとって3度目の王座防衛戦は、2階級完全制覇を目指すウォーレンにとって4度目のベラトール世界戦となる。グレコローマン・レスリング世界選手権60キロ以下級で頂点に立っているウォーレンと、名門ノヴァウニオンの黒帯柔術家ダンタス。ある意味、異種グラップラー対決といえるが、その実はまるでタイプの違うMMAファイター対戦といえる。

柔術ベースながら、よりストライキングとテイクダウンに力を入れウェルラウンダーを養成してきたノヴァだけあって、ダンタスはジャブやヒザを駆使し、打撃で相手を攻略できる。そしてテイクダウンからバック奪取という無駄のないMMA勝利の方程式を身につけている。対してウォーレンは高度なテイクダウン能力と、ワールドクラス・レスラーのフィジカルを生かした爆発&突破力を全面に押し出して戦う──ブルファイターだ。

よってウォーレンは破壊力のある打撃を持っているが、防御面には隙がある。一方、ダンタスはディフェンス面にまず力を入れ、防御力を高めてから打撃の能力をアップさせてきた。MMA的に見て、トータルではダンタス。ただしウォーレンはワン・ディメンショナルでも一点突破能力は高い。何よりガードからのサブミッションの仕掛けに対して、ディフェンス能力は高く、バックを許すというシーンもほぼ見せたことはない。だからこそ正規王者はウォーレンのペースに巻き込まれず、しっかりとジャブで間合いを掴むことが重要になっている。

仮にダンタスがテイクダウンを許した場合は、スコアを気にするよりもガードをとって打撃を被弾しないようにすることの方が、今回に限っては必要かもしれない。背中を付けることを受け入れ、判定負けのリスクを犯してなお、柔術家らしく戦う。そして汗をかく前に極めにいく積極性も欠かせない。スタンドで間合いを掴めず、打撃でイニシアチブを取れなかった場合は、ダンタスもウェルラウンダーの仮面を脱ぎ捨て、柔術家としてワンディメンショナルな戦いが必要になってくるかもしれない。

■ Bllator128対戦カード

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[正規王者]ドゥドゥ・ダンタス(ブラジル)
[暫定王者]ジョー・ウォーレン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マイケル・ペイジ(英国)
ナフション・バレル(米国)

<ミドル級/5分3R>
ロバート・マクダニエル(米国)
エミリアーノ・ソルジ(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
JC・コトレル(米国)
ジョナサン・ゲーリー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ウィリアム・フロレンティーノ(米国)
コルテズ・コールマン(米国)

<フェザー級/5分3R>
トレストン・トミソン(米国)
コディ・ウォーカー(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス(米国)
ブランデン・セイラー(米国)

<バンタム級/5分3R>
ダニー・シコラ(米国)
ジェイソン・サンプソン(米国)

<ライト級/5分3R>
エマニュエル・サンチェス(米国)
スティーブン・バナザク(米国)

<ミドル級/5分3R>
アンドレアス・ミカイリディス(ギリシャ)
ジェイソン・ブッチャー(米国)

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