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【UFN48】キム・ドンヒョン 「ダナ・ホワイト社長にはロリ・マクと戦いたいと伝えました」

Kim Dong-Hyun【写真】写真では分かり辛いが、右目の青タンを作っていたキム・ドンヒョン。東新宿の街は勝手知ったる庭のように何も問題なく活動できている様子だった (C)MMAPLANET

23日(土・現地時間)、マカオのザ・ベネチアン・リゾート内コタイ・アリーナで開催されるUFN48。同大会でタイロン・ウッドリーと対戦するキム・ドンヒョンが7月30日から8月4日まで東京に滞在し、出稽古を行った。

UFCで10勝2敗(1NC)というアジア人ファイター、最高の戦績を残すキム・ドンヒョンが試合前に東京で練習をする理由は? そしてタイロン・ウッドリー戦について帰国前夜のキム・ドンヒョンに尋ねた。

――今回はタイロン・ウッドリー戦を控え、日本で練習を行ったという風に理解してもよろしいでしょうか。

「以前から日本に練習を続けて来ており、そのことで力がついたと思っています。そして、UFCで戦うようになり試合前に日本で練習したら、負けていないのでゲン担ぎにもなっています。1週間弱、日本で練習してきたのですが、素晴らしいパートナーに囲まれ良いトレーニングができました」

――東京では、どのジムで練習していたのですか。

「慧舟會東京道場、高阪剛さんのアライアンス、あとは恵比寿にあるキックのバンゲリングベイに秋山成勲選手に連れて行ってもらい、この3カ所をメインに大体1日2部練をしてきました。GRABAKAにも行きたかったのですが、今回は時間が合わなかったです。

東京道場では岡見勇信選手は当然として、安藤晃司選手ともよく練習しました。体格も近いですし、手が合いました。長谷川賢選手、名前を忘れたのですがレスリングの強い選手とも一緒に練習していまいた。そして秋山選手からは打撃を教えてもらいました。慧舟會は一時期、選手の数が減った時期があったのですが、また多くのメンバーが集まって良い練習ができました。バンゲリングベイでは新田明臣会長、寒川直喜選手らと練習させてもらいました」

――チームMADよりも、体格の合うパートナーが多いことが日本で練習する要因になっているのでしょうか。

「日本の方が多いのは確かですが、チームMADにも体格の合う練習相手はいます。ただ、どんなに良い環境で練習していても、いつも同じところにいるとマンネリになり、自分が強くなっているのか分からなくて、ストレスになることがあるんです。だから東京にやってきて、新鮮な環境で練習することで、スタイルや技術だけでなく、気持ちもリフレッシュできます。

ラスベガスへも何度か練習をしに行ったのですが、自分のなかでは日本の方がより合ったトレーニング・パートナーがいるので、それだけ学べることが多いです」

――日本で練習する時は、タイロン・ウッドリー対策などできるのでしょうか。

「まずタイロン・ウッドリーのような選手は、アジアにはいないですよね。韓国ではキム・ジェヨン選手が、体重は若干重いのですが、近い体格だったので一緒に練習させてもらってきました。踏み込みが速くて、打撃のスタイルが似ていたんです。キム・ジェヨン選手と一緒にやるように、韓国ではウッドリーと戦うことを想定して練習してきましたが、日本ではタイロン・ウッドリー云々ではなく、打撃、レスリング、キック、それぞれの分野で力のある選手と練習することで自分を高めています。日本には自分よりも強い選手がいますからね」

――そのタイロン・ウッドリー戦ですが、もともとはヘクター・ロンバードと対戦予定だったのが、急遽変更となりました。

「対戦相手が代わったことを聞かされた直後は、残念な気持ちになりました。自分はウェルター級王座を目指して戦っているので、ウッドリーの方がランキングは上ですが、ローリー・マクドナルドに前の試合で負けていますし、何よりもロンバードの方が強いというイメージを持っていたからです。とにかく強い選手と戦いたいんです。

だからダナ・ホワイト社長には『ローリー・マクドナルドと戦わせてほしい』とリクエストしました。ただ、『ローリー・マクドナルドと戦おうが、タイロン・ウッドリーと戦おうが、次も含めて2試合勝てばタイトル挑戦もあり得る。実際、ウッドリーはランキング4位だし、アジアのウェルター級ファイターがウッドリーに勝って4位になることは凄いことだ』と言われ、納得しました」

――去年の10月のエリック・シウバ戦から、ガラリとファイトスタイルが変わりました。スタイルの変更は、岡見選手のリリースは関係していますか。

<この項、続く>

■ UFN48 対戦カード

<ミドル級/5分5R>
マイケル・ビスピン(英国)
カン・リー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
タイロン・ウッドリー(米国)
キム・ドンヒョン(韓国)

<ライト級/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
ブレンダン・オライリー(豪州)

<フェザー級/5分3R>
ニン・グォンユ(中国)
ヤン・ジェンピン(中国)

<ウェルター級/5分3R>
ワン・サイ(中国)
ダニー・ミッチェル(英国)

<ウェルター級/5分3R>
シェルドン・ウェストコット(カナダ)
アウベルト・ミナ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ローラン・デローム(カナダ)
佐々木憂流迦(日本)

<ウェルター級/5分3R>
ワン・アンイン(中国)
コルビー・コビントン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
エリザベス・フィリップス(米国)
ミラナ・ドゥディエヴァ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ヤオ・ジークイ(中国)
ロイストン・ウィー(シンガポール)

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