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【Brave Fight18 & Grachan39】引退から2カ月、Brave宮田和幸代表「レス協と協力してMMAを強化」

Kazuyuki Miyata【写真】ヘラクレス・ボディに変わりはない宮田和幸氏(C) MMAPLANET

Brave Fight 18 X GRACHAN 39 が、10日(日)に東京都大田区の大田区産業プラザPIOで開催される。

今大会を主宰する宮田和幸氏は、昨年の大みそかにRIZINのリングで山本アーセンに勝利し、現役MMAファイター人生に幕を下ろした。

現役を退いた今、宮田は五輪レスラーらしくレスリング協会と協力して、日本のMMAの強化に動き出そうとしていた。


──区切りの引退試合から2カ月、現役を退いたことで何か生活に変化はありますか。

「特に変わりはないのですが、選手のマネージメントを強化するようになりましたね。以前はとにかく強くなれと指導が先に来ていたのですが。まぁ、自分の現役引退の挨拶回りもありますし、色々な団体の人と会って選手の売り込みもしてきました。

もともと練習量は多くないというのはありますが(笑)、今も週に5日は体を動かして、練習量も変わっていないですね。太らないという拘りは持っています。僕はダイエットとか減量とかいっているトレーナーが太るというのは絶対に嫌でなんです。

それにレスリングや格闘技も基本的に実績がある人間が教えた方が、説得力があると思いますし。一番見えやすい体つきは変えないで行きます(笑)。試合やコンテストにピークを持って行って、普段は動けないとか腹筋が見えないっていうのは好きじゃないんです。

いつ戦っても強い、いつも良いコンディションで、恰好良い体でいる。一般の人は試合やコンテストではなくて、普段の生活のなかで格闘技やコンディショニングをしているので」

──なるほど、です。そんななかグラチャンと合同興行のブレイブ・ファイト18が近づいてきました。

「ブレイブファイトはもともとジム内で、アマチュアからケージで試合を経験させることを目的に開いてきました。そこで選手も強くなってきたので、年に1度グラチャンと一緒に大きめのことをやろうと。

あまり10周年だからってことを深く考えていたわけでなく、毎年この時期はこういう大会をやろうと思っています。ただ、今回は芦田ですね。僕の一番弟子で、10年前に最初にブレイブに通いだしたのが彼だったので。最初は内弟子のようなことはするつもりもなかったのですが……大きな大会に出たいと言っている芦田が当たり前のようにめちゃくちゃ弱いのに、週に2回か3回しか練習に来ない。

その理由がバイトで忙しいからだと。そんな僕より弱い奴が、僕より練習しなくて強くなれるわけがない。だからバイト代を出すから、その分練習しろってなって。そしてボクシングをやっていたので、ボクシングの指導をしてもらうようにして。

そこからですね、ブレイブが始まったのは。だから芦田こそ10周年大会のメインに相応しいかと。去年はDEEPのベルトを失ったので、またやれっていう気持ちもありますし。アイツは良くも悪くも、好奇心旺盛で大舞台に出たくて格闘技をやっていて。DEEPの王者にもなったから、あとはRIZINだけなんですよね。だから、その手助けはしてやりたいです。

崎山選手は名前はないけど、簡単な試合じゃないです。だからこそ、芦田は強いと思わせる試合をしないといけない。もちろん、プロモーターとして崎山選手も良い試合をして頑張ってほしいです」

──そういうなかで大会をグラチャンと一緒にやるというのは?

「僕はマッチメイカーではないので。岩崎(ヒロユキ)君はマッチメイクが上手いし、仕事が早いので手伝ってもらっています。それに同級生だから、凄く話しやすくて良い関係なんです」

──ブレイブとして、今後はどのような展開を考えていますか。

「アマチュアや女子をしっかりと育成していきたいですね。プロはある程度いけば、自分で練習できるようになると思うんです。でもアマの子はしっかりと指導する必要があり、そこに力を入れたいですね。

MMAは今、海外に勝てていないですよね。でも男子のレスリングはめちゃくちゃ強いんです。五輪の階級とそうでない階級のメダリストは、やはり差があります。レスリング階級は強いのが集まってきますから。そんななか去年の世界選手権で、五輪の階級であるフリースタイル65キロ級で優勝した乙黒拓斗っていう19歳の子がいるんです。面識はないのですが、彼はレスリング界の那須川天心、いやそれ以上かもしれないです。レスリングは世界タイトルは本当に一つで、そこで優勝しているので。

そういう選手が出てくるということは、切磋琢磨している強い人間が周囲にいるということなんです。そういう選手を格闘技界に引き入れたいですね」

──おお、素晴らしいですね。

「レスリング協会は柔道と違って、敷居が高くなくて一緒にやっていけそうで……協会と話をさせてもらおうと思っています。

これはブレイブだけでなくて、その選手が練習しやすいジムに入れば良いので。ただし、選手たちが生活できるよう環境も整えないといけないです。そういう面でブレイブでは生活できる環境を整えて、試合で稼いでもらう。そんな風にしていけることを、常日頃からコミュニケーションを取って伝えていきたいですね。

現役でなくなった今だからこそ、選手育成には力を入れないといけないと考えています。レスリング協会と密にやっていけば可能になるはずです。特に軽量級には強いレスラーが多いですからね。

そんな選手をスカウトしてブレイブで鍛え、ブレイブファイトで経験を積ませる。そこを推し進めていこうと思います」

■Brave Fight 18 X GRACHAN 39対戦カード

<フェザー級/5分2R>
芦田崇宏(日本)
崎山勲(日本)

<ウェルター級/5分2R>
桜井隆多(日本)
間宮晃仁(日本)

<ライト級/5分2R>
岸本篤史(日本)
篠原アンジェロ(日本)

<フライ級/5分2R>
坂巻魁斗(日本)
上荷大夢(日本)

<Quintet Rule/5分1R>
竿本樹生(日本)
所英男(日本)

<ストロー級/5分2R>
大貴(日本)
早坂優瑠(日本)

<59キロ契約/5分2R>
本田光樹(日本)
MAGISA(日本)

<58キロ契約/5分2R>
AYA(日本)
高森惟舞(日本)

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