【UFN19】ネイトが一瞬の勝機逃さずギロチン一閃
■第10試合 ライト級/5分3R
ネイト・ディアズ(米国)
Def.2R2分13秒/ギロチンチョーク
メルビン・ギラード(米国)
【写真】立ち上がりに不安を残すネイト。この危うさが、爆発的な逆転劇を生むわけだが―― (C) ZUFFA
長い長いリーチを誇るネイトだが、その長い左腕から繰り出されたフックが空を切り、ギラードの右がヒットする。ストンと腰がマットに落ちるネイトだったが、ギラードはグラウンド戦を望まない。スタンドへ戻ったネイトが、ダブルレッグを狙うと、ケージに詰まったギラードは豪快な首投げで見せる。
トップを奪ってなお、ギラードは自ら立ち上がる。直後、ネイトにテイクダウンを許してしまうが、ここでもケージを背に、ネイトが動くのに合わせて立ち上がろうと待ちの一手だ。結局、ここでもギラードは狙い通り、ネイトの仕掛けに反応して立ち上がり、まんまと距離をとることに成功した。
右目尻から流血したネイトは、飛び込んでは下がるギラードに右ハイを見せる。ヘッドスリップでネイトのジャブをかわすギラードは、突然右ミドルを見せ、ラウンド終了間際にはボディダイブで組みついていく。あわよくばテイクダウンし、ラウンドを明確に奪いにいったギラードは、ネイトのアームロックに対し自ら前方回転するように逃げ、ここで1Rが終了した。
中指を立てて挑発するネイトに、ギラードがミドルをヒットさせ、2Rが始まる。引き続き寝技に付き合う素振りを見せないギラードは、バックを奪っても自ら距離を取る。と、ここでネイトの左がヒットする。足をふらつかせ、三味線をひいたように後方へ下がったギラードは、パンチのフェイクから、ネイトの右脇下に思い切り飛び込み、テイクダウンを仕掛ける。
尻もちをついたネイトは、右手をつき、背中をマットにつけないようバランスをキープする。と、直後に左腕をギラードに首に回し、ギロチン一閃。噛み合わない試合のなかで、一瞬の勝機をモノにしたネイトが1年ぶりの勝利のコールをオクタゴンで受けた。