【UFN127】極真出身、左ハイ&縦拳のヴォルコフに対し、ヴェウドゥムは極めの圧力が不可欠
【写真】ヘビー級でこの距離、前足となる左でハイキックを使いこなすファイターは本当に稀だ (C)GONG KAKUTOGI
17日(土・現地時間)、英国ロンドンのO2アリーナでUFC Fight Night127「Werdum vs Volkov」が行われる。メインイベントはファブリシオ・ヴェウドゥム×アレキサンダー・ヴォルコフのヘビー級戦だ。
元世界ヘビー級王者ヴェウドゥムにとって、昨年11月にマルチン・ティブラに判定勝ちを喫して以来、4カ月振りのファイトは元Bellator世界ヘビー級王者でUFCではロイ・ネルソンやステファン・シュトルーフを相手に勝利した試合を含めて、3連勝中のヴォルコフが相手となる。
ベラトール時代に活動を停止したWSOFで世界王者となるブラゴイ・イワノフや現ROAD FC無差別級王者マイティ・モーをフィニッシュし、UFCとの契約前にM-1ヘビー級王座も奪取しているヴォルコフは、派手な印象は残していないが非UFC系ヘビー級ファイターのトップにあったといえる。
ベースは幼少期から稽古してきた極真空手。それだけにつま先で効かせる前蹴り、まるでフルコンタクト空手のような至近距離で、オーソながら左足でKOできる上段回し蹴りを持つ。なかなかMMAでは見られない距離と角度で、勝負を決することができる一撃とともに、そのパンチも意識してのものか、縦拳気味にやや下から出てくるので、ボクシング&キックに慣れ過ぎていると、逆にヴォルコフのパンチを被弾してしまうだろう。
対して、ヴェウドゥムはやはり組みから寝技で仕留める力を、スタンドでも圧力としたい。ヴォルコフは当然、組まれて倒されたくない試合運びを見せるはず。だからこそ、打撃も鈍る。そんなヴォルコフに対し、例え逃げられても序盤でテイクダウンから抑える展開まで持ち込みたい。
そうすればテイクダウンを警戒するようになったヴォルコフを相手に、立ち技でもあの伸び上がるようなヒザ蹴りが有効になって来るはず。ただテイクダウンに強いだけだと、倒されても立てば良いという開き直りのファイトができるだろうが、倒されて極められる恐怖は別モノだ。
その道のトップ中トップのヴェウドゥムだけに、このところよく見せている打撃戦を避けるための打撃でなく、被弾しても組むという気迫の接近が必要になってくる。中途半端な打撃はヴォルコフには厳禁だ。
■ UFN127対戦カード
<ヘビー級/5分5R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジミ・マヌワ(英国)
ヤン・ブラボヴィッチ(ポーランド)
<バンタム級/5分3R>
トム・デュケノワ(フランス)
テリオン・ウェア(米国)
<ウェルター級/5分3R>
レオン・エドワーズ(英国)
ペーター・ソボタ(ドイツ)
<ミドル級/5分3R>
ジョン・フィリップス(英国)
チャールズ・バード(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ダニー・ロバーツ(米国)
オリバー・エンカンプ(スウェーデン)
<ウェルター級/5分3R>
ブラッド・スコット(英国)
ジャック・マーシュマン(英国)
<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ドワード(米国)
ダニー・ヘンリー(英国)
<ライトヘビー級/5分3R>
マゴメド・アンカラエフ(ロシア)
ポール・クレイグ(英国)
<ライト級/5分3R>
ケイジャン・ジョンソン(カナダ)
スティーヴィー・レイ(英国)
<ヘビー級/5分3R>
マーク・ゴビアー(英国)
デミトリー・スソノフスキー(ウクライナ)
<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ナッド・ナリマニ(英国)