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【Bellator198】マルセリーニョの愛弟子で、コナー・マクレガーの同門=ディロン・ダニスがMMA初陣

Dillon Danis【写真】スクランブル&サブミッションもお手の物のダニスが、どのようなMMAでの戦いを見せることができるか(C)MMAPLANET

15日(木・現地時間)、Bellatorより4月28日(土・同)にイリノイ州シカゴのオールスター・アリーナで開催されるBellator198でディロン・ダニスがMMAデビュー戦を、カイル・ウォーカーを相手に行うことが発表された。


3戦目となるヘビー級グランプリ準々決勝=エメリヤーエンコ・ヒョードル×フランク・ミアー戦がメインの同大会で、注目の柔術家がMMA初陣を戦うこととなった。ダニスは15歳からニュージャージーの地元で柔術を始め、17歳でマルセリーニョ・ガウッシアの下で学ぶようになり、メキメキと頭角を現すように。茶帯時代の2014年にはIBJJFムンジアル&ノーギワールズの2大世界大会を制し、2015年に黒帯を習得している。

黒帯を巻いてからはさすがに茶帯時代のような最高の結果をコンペティションで残すことはできなくなったが、そんな彼が注目を集めたのは2016年にネイト・ディアズとの再戦を迎えたコナー・マクレガーのコーチに就任したからであった。この頃より、マクレガーの影響を受けたのか柔術界においても破天荒な言動が目立つようになったダニスは、あのジョン・ダナハー門下生とは会場内外で衝突を繰り返し、ついにはダナハーはガウッシアの下を訪れてトップは友好的であることをわざわざアピールしたほどだ。

ダニスは昨年春にMMAファイターとしてベラトールと契約し、直後のBellator175でキャリア8連勝としたスティーブ・コゾラが対戦要求をライブ中継内で行った。コゾラは北イリノイ大卒で、シカゴ大会に必要なファイターではあるが、この挑発から2連敗と調子を落とし、今大会で両者の大切が実現することもなかった。

(C)Metamoris

(C)Metamoris

さらにいえば、ダニスも昨年のムンジアルで階級別&無差別とも初戦敗退という状況も考慮されたのか、ダニスのMMA初戦の相手はキャリア2勝4敗のウォーカーに落ち着いた。ダニス戦がベラトール初戦となるウォーカーはもちろん、噛ませ犬としての登用だ。

マクレガーが所属するストレート・ブラスター・ジムでMMAのトレーニングを積んできたダニスは、Metamorisでジョー・ローゾンをアナコンダチョークで一蹴しているように、この試合でもグラップリング勝負になるとまず勝利は計算が立つ。

ただし、勝負は何が起こるのか分からない。ザック・フリーマンがスコット・コーカーの秘蔵っ子アーロン・ピコのデビュー戦で、ギロチンチョークで切って落とし、ディロンの師匠マルセリーニョもMMAへ転じた時にはロープ阻まれバック奪取に失敗、打撃でTKO負けという栄光の柔術家人生で唯一の黒歴史となっている。

ピコのように敗北がドラマになるようであれば、大番狂わせも歓迎されるべき事態だが、ダニスに関しては、コーカーもとにかく勝利を欲しているであろう──今回のマッチアップ。ダニスが寝技、あるいはスタンドでもバック奪取までに疲弊しないことが、デビュー戦勝利に必須といえよう。

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