【UFN125】攻めきれなかったリョートだが、地元でスプリット判定勝ち
<ミドル級/5分5R>
リョート・マチダ(ブラジル)
Def.2-1:49-46.48-47.47-48
アリク・アンダース(米国)
賭け率では上をいくアンダースに、オーソに構えたリョートが牽制の蹴りを見せる。大リョート・チャントを背に構えを変えたリョートの左ローで、アンダースが尻餅をつく。リョートはすかさずトップを取り、左のパンチを入れて離れる。立たせる機会を与えないリョートはサンダースの左足を連続で蹴っていく。エビで後方に移動してなお、立ち上がることができないサンダースに対し、リョートが飛び込んでパウンドを落とす。
ここでワキを差して立ち上がったアンダースは左ボディストレートを伸ばす。左ローを入れたリョートは左に回りながら右ロー、待ちの姿勢のアンダースに左ストレートを当てた。
2R、アンダースの右ハイに対し、リョートが左ロー。続く右ミドルに左を被弾したリョートは、ケージに押し込まれるもシングルを切って離れる。ケージの前を左に移動するリョートにサンダースの右が軽く当たる。オーソに構えて右に回り、スイッチして左に動くリョートが左を伸ばす。アンダースも左を返すが、自ら踏み込むシーンはほとんどない。リョートは右ヒザをボディに入れ、右ロー、オーソでも左に回る。左を振るいながら前に出たアンダースのダブルレッグからリョートが離れ、接触の少ない5分間が終わった。
3R、左ロー、右ミドルをキャッチしたアンダースがテイクダウンへ。殴られながら立ち上がったリョートは額をカットしている。ここからは長い間合いを図り合いとなり、互いに相手の前進には距離を取る展開が続く。リョートの左がヒットするが、威力はさほどない。さらに右を受けたアンダーソンが左を返していく。アンダースも追いかけはするが、追い込むことはなく時間が過ぎていく、残り30秒で左を当てたアンダースは、即ダブルレッグへ。リョート離れて、タイムアップを迎えた。
4R、額がパックリと開いているリョートが右ミドル、ヒザ蹴りを入れる。アンダーソンも前に出るようになり、右ミドルを蹴られる。左を伸ばし、大きな振りの右フックで前に出るアンダーソン。リョートは左に回ってかわし、正面に回らないように動く。と、アンダースの前進を交わそうとしたリョートが躓いて倒れる。
立ち上がり際に組みついたアンダースがヒザを見せ、流血のリョートをケージに押し込む。リョートの左ミドルに組みついたアンダースはシングルレッグでテイクダウンを奪う。バックを譲って立ち上がったリョートは、胸を合わせる。ヒザを入れたリョートが離れ、試合は最終回に。
リョートは引き続き、左ローを蹴って左に回る。最終回も距離を取った状態が続く。リョートは足を使い、組んでいくアンダースも大きく局面を打開する術は持たない。と、リョートがアンダースの前進にヒザを合わせる。しかし、そこで動きは止まり試合は残り1分を切る。
右ミドルを蹴って離れるリョート、続く後ろ回し蹴りに組みつかれテイクダウンを奪われてしまう。バックを取ったアンダースだが乗り過ぎで、前方に落とされる。ここから最後の10秒の間、5秒ほど打撃の交錯が見られ試合終了に。
アンダースのパンチとテイクダウンが、リョートの蹴りを駆逐した形だが──果たして、ジャッジはスプリットに分れ、リョートに凱歌が挙がった。「ホームタウンで試合ができて本当に嬉しかった。彼は凄くタフだけど勝つことができた」と勝利を振り返ったリョートは、マイケル・ビスピン戦をアピールした。