【RFC34】フェザー級王座挑戦、トルコMMA界のパイオニア=ムラット・カズガン「チェとはレベルが違う」
【写真】3年7カ月振りのRoad FC出場となるムラット・カズガン。前回は55秒でギロチンを極めてい・ヒョンソクを下している (C)KAORI SUGAWARA
19日(土・現地時間)に中国は河北省(ホーベイ)の石家庄(シーチャーチュワン)、河北体育館で開催されるRoad FC34でロードFCフェザー級王者チェ・ムギョムに挑むムラット・カズガン。
3年振りの実戦が王座挑戦という未知のトルコ人ファイターにトルコのMMA事情を踏まえ、この一戦に掛ける気持ちを尋ねた。
――計量を終え、試合を残すばかりとなりました。
「とても調子は良いよ。何も問題ない。これまで77キロや70キロで戦ってきて初めて66キロで戦うけど、この階級はよりスピードが生かされ、力強く戦えるよ」
――2013年から試合に出ていませんでした。あの時と今を比較して、どのように成長していますか。
「全てにおいてよくなっている。練習は続けていたし、よりスマートになり試合運びも上手くなっているはずだよ。4年前でもタイトルに挑戦する力はあったけど、今はより力がついた。ブラジリアン柔術で黒帯を巻くようになったし、チャンピオンになる準備はできているよ」
――本来は9月に阿部右京選手とライト級で戦う予定でした。それがフェザー級に階級を下げて王座挑戦が決定です。
「ROAD FCの契約では3連勝したら王座挑戦ということだったんだけど、何度も大切相手が代わったり、ビザの問題、それに僕のケガもありチャンスを逸してきたんだ。ずっとROAD FCのファンだったし、この間もトルコで最初の──そして最高のMMAファイターとして、国ではフィットネス雑誌の表紙を何度も飾ってきた。
ソーシャル・メディアのフォロワー数も本当に多い。今回は、ここでチャンピオンになるためにやってきたんだ」
――ケガというのは?
「拳が本調子じゃなくて……だから3年以上も試合に出られなかった。ずっとドクターのところに通い続けたよ。ようやく問題なくなったから、また試合に出られるようになったんだよ」
――では王者チェ・ムギョムの印象を教えて下さい。
「チェは優れたコンプリートファイターだ。テイクダウン・ディフェンスも上手いから、簡単にグラウンドに持ち込むことはできない。それに寝技の精度の高さもマルロン・サンドロ戦に見せていたね。ただしチェと僕はレベルが違うし、彼が僕を上回ることはない。チェは僕のようなファイターと戦ったことはないから、首を絞められて終わるよ」
――この試合に向けてはどのような準備をしてきたのでしょうか。
「チーム・カズガンで、しっかりとプロフェッショナルとしてトレーニングをしてきたし、ストレングス&コンディショニングにも力を入れてきた。これまでにはブラックハウスで出稽古を行なっこともあるけど、今回の試合は全て自分のジムで準備をしてきたよ」
――先ほどカズガン選手自身が言われていましたが、トルコMMA界のパイオニアとして、現在のトルコのMMAはどのような状況なのか教えてもらえませんか。
「これまで10年間、MMAを普及してきてTVにでも出たし、雑誌にも何度も紹介されてきた。そして、MMAに対する雑音も全てこの身で受け止めてきた。トルコ全土で5つのMMAジムを開き、当初はジム生は300人ぐらいだったけど今では800名を数えている。それぞれの地区でMMA協会もできている。僕はイスタンブール地区の代表だ。そしてチームのメンバーとセミナーを通じて、MMAの普及に努めている」
――カズガン選手系以外にもMMAジムはあるのですか。
「あるよ。小さなジムが。僕はセミナーを開き、ディプロマを与えてきたから、彼らも自分で生徒を持ってジムを開くようになったんだ」
──今回のフェザー級選手権試合、トルコのMMAの発展にもぜひとも勝利が必要ですね。
「ROAD FCのベルトは非常に大切だ。このベルトが僕にとってゴールともいえる。そして、ベルトを巻くことが夢だった。ベルトを巻くことになれば、トルコのMMAマーケットは大きく変わるだろう。ファンが増えて、将来につながる。だからこそ、ベルトが必要なんだ。どれだけタフな試合になっても、ベルトを巻くために僕は絶対に諦めない」
――では日本のファンにメッセージをお願いいます。
「僕はPRIDEで多くのことを学んだ。日本で戦うことは僕にとっても夢だし、このインタビューを日本のMMAファンの人達が読んでくれることを嬉しく思うよ」
■Road FC34対戦カード
<ROAD FCフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] チェ・ムギョム(韓国)
[挑戦者] ムラット・カズガン(トルコ)
<ヘビー級/5分3R>
アオルコロ(中国)
川口雄介(日本)
<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
藤野恵実(日本)
<ライト級/5分3R>
ブルーノ・ミランダ(ブラジル)
キム・スンヨン(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン(中国)
エルヌール・アガエフ(ロシア)
<ヘビー級/5分2R>
ホウ・ツェンリン(中国)
シム・ゴンオ(韓国)
<100キロ契約/5分2R>
チャン・ジャンジュン(中国)
キム・デソン(韓国)
<フライ級挑戦者決定戦/5分3R>
アラテン・ヘイリ(中国)
チョ・ナムジン(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
ドン・シン(中国)
ラ・インジェ(韓国)