【Bellator107】3階級で決勝戦。注目はコンゴに挑むグラハム
【写真】タナボタながらキャリア最大の一戦に挑むこととなったピーター・グラハム。バダ・ハリとの乱闘&因縁に名を馳せた豪州のストライカーだ (C)MMAPLANET
初のPPV中継はなくなったものの、全大会の視聴者が110万と過去最高を記録したBellator。8日(金・現地時間)にオクラホマ州タッカービルのウィンスター・ワールドカジノで開催されるBellator107は本来であれば、シーズンの超目玉といっても過言でない3階級のトーナメント決勝戦が行われる。
メインとセミは共に急遽開催された感がなくもなかったヘビー級とフェザー級の4人トーナメント決勝戦で、その前に8人制ミドル級Tのファイナルが組まれている。鳴り物入りでUFCより参戦を果たしたシーク・コンゴは、ヴィニシウス・ケイロスとベラトール106で対戦予定だったが、ケイロスの負傷欠場で代役ピーター・グラハムと当大会で決勝を戦うこととなった。104大会でエリック・プリンドルを判定で下しているグラハムが、いきなりファイナル登場となるのは、既にトーナメント戦形式が瓦解している表れでもあるが、マッチアップとして極真空手からK-1を経て、MMA転向後10勝5敗のキャリアを誇るグラハム×コンゴは興味深い。
グラップリングもオーストラリアン柔術&ブラジリアン柔術を修得し、グレコローマン・レスラーでも豪州トップとして活躍したMMAファイター、ラリー・パパドポロスの指導を受けており、グラハムはさながらベラトールのマーク・ハント(※ハントとはK-1ルールで1勝1敗、レイ・セフォーにも勝利している)といえることができる。戦績も1勝5敗から実に9連勝を果たしているグラハムは、アレキサンダー・エメリヤーエンコやカーター・ウィリアムスにもTKO勝ちしており、ペース配分さえしっかりとコントロールできれば、コンゴを倒すだけの力は十分に持っている。
コンゴとしては無暗に打撃戦を仕掛けることなく、前回のマーク・ゴッドビアー戦のように退屈だとブーイングされようが、ケージに詰めてグラハムの隙を伺ったり、削ることが大切になってくる。セミのバンタム級ファイナルは、ファイトマスターでコーチを務めたようにベラトールで特別なポジションにあるジョー・ウォーレンがトラヴィス・マークスと対戦する。シーズン6バンタム級Tでは日本の上田将勝に勝利するも、マルコ・ロウロに判定負け、その後はチェイス・ビービとトーナメント初戦のブランドン・ベンダーを破っているマークス。
破天荒と表したくなるほどアグレッシブなウォーレンに対し、そのペースに巻き込まれてテイクダウンを奪われぬようにサウスポーの構えからジャブを当てていきたい。無鉄砲なウォーレンの攻略法をグレッグ・ジャクソンがどのように伝え、マークスを鍛えこんでいるか。決して打たれ強くないウォーレンだけに、マークスの戦い方が非常に気になるところだ。ミドル級ファイナルは、デンマーク人として初のトーナメント決勝進出を果たしたミッケル・バルロはブレナン・ワードと対戦。さらにもう一つのメインカードとして、ライト級、常連のパトリッキー・フレイレにフロリダの足関キング=デュッセル・バットの息子エジソン・ベウトが挑む一戦も見逃せない――通常営業のベラトールだ。
■Bellator107主な対戦カード
<シーズン9ヘビー級T決勝/5分3R>
シーク・コンゴ(フランス)
ピーター・グラハム(豪州)
<シーズン9バンタム級T決勝/5分3R>
ジョー・ウォーレン(米国)
トラヴィス・マークス(米国)
<シーズン9ミドル級T決勝/5分3R>
ミッケル・パルロ(デンマーク)
ブレナン・ワード(米国)
<ライト級/5分3R>
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
エジソン・ベウト(米国)