【UFC194】サエンツを振り切ったユライアが王者との対戦アピールも、往年の力強さは……
<バンタム級/5分3R>
ユライア・フェイバー(米国/4位)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
フランキー・サエンツ(米国/13位)
試合開始直後に右ローを入れたユライア。テイクダウンのフェイクからヒザ蹴りをボディに入れて組みつくと、投げを打つ。サエンツが立ち上がるとユライアはテイクダウンを仕掛けるも、尻餅をついたサエンツが同時にフリップしトップへ。両者スタンドに戻ると、ユライアはインサイドローでバランスを崩される。荒い打撃戦のなかでサエンツは首相撲からヒザを狙うが、ユライアが右エルボーを顔面に叩き込む。
離れたサエンツは再び、踏み込みからのヒザをボディに受ける。しかし、ダブルレッグを切ってパンチを返すと、左フックをヒット。さらに右ローを蹴り込んだサエンツに対し、ユライアは序盤の動きが見られない。シングルを切られヒザを受けたユライアは、エルボーも空振りに。いつのまにか互角の展開となり、サエンツのヒザ蹴りがユライアのボディを捉えた。
2R、笑顔を浮かべてユライアに対峙したサエンツ。その顔面を左ハイを狙ったユライアのヒザが捉える。ケージ際に下がったサエンツにエルボーからヒザ、さらにエルボーを打ち込み、さらに右エルボーの連打からヒザをボディに入れるユライア。サエンツもエルボーを返し、ケージ際を離れヒザを入れる。ユライアは払い腰で投げ切り、クルスフィックスへ。と、サエンツはブリッジからトップを奪い返す。ガードを強いられたユライアは左エルボーを顔面に受け手バックを許し立ち上がる。
後方にエルボーを入れるユライアはボディロックにスイッチを試みる。ヒジを入れて体を入れ替えたユライアだが、サエンツも再び態勢を戻しボディにヒザを突き刺す。疲れたユライア、ローでバランスを崩す。前蹴りから右ストレートを被弾したユライアは、ローをキャッチしてテイクダウンへ。サエンツはスクランブルからヒザ蹴り、再びテイクダウン狙いを切ってバックへ。振りほどいたユライアだが、右アッパーを被弾しラウンドが終了した。
3R、右ローを入れたサエンツに対し、その足をキャッチしてテイクダウンを狙うユライア。ユライアは2Rと同様に踏み込んで左ハイを狙う。組んでヒザを入れる両者、サエンツはシングルレッグで押し込み、ユライアが首を抱えて耐える。間合いを取り直したサエンツがユライアのテイクダウンを切り、オーバーハンドもかわす。右を被弾したユライアが、左を入れ返す。サエンツは右ローから右ストレート、ユライアのオーバーハンドに反応して距離を取る。
残り90秒、左ミドルをサエンツが蹴り込むと、ダブルレッグをユライアが見切り、逆にボディロックから尻餅をつかせる。ケージを背に立ち上がろうとするサエンツは、ヒザ蹴りを入れるとユライアが離れる。残り10秒でテイクダウン狙いを切り返されたサエンツがヒールフックも極めきれずタイムアップに。
ポイント的には初回と2Rを取ったユライアだが、これまでフィニッシュに持ち込めたような展開で決めきれなかったのは、サエンツの頑張りか彼の衰えか。結局、3-0で勝利したユライアはTJ・ディラショーとドミニク・クルーズの勝者との対戦を口にしたものの、往年の力強さが持続しないという不安が残る勝利となった。