【WSOF02】落日のパウロ・フィリョ、完敗。勝者ブランチも……
<ミドル級/5分3R>
デイブ・ブランチ(米国)
Def.3-0:30-26,30-27,30-27
パウロ・フィリョ(ブラジル)
右ローから前に出るフィリョ。随分と体が小さくなっている。ブランチのシングルレッグで、すぐにテイクダウンを許したフィリョは、ハーフの状態で抑え込まれる。ブランチはボディにパンチを連続で落し、首が自由になっても体を起こさず、胸をつけてトップをキープする。左で顔面とボディを交互に打ち込むブランチに対し、フィリョはいたずらに被弾するだけで立ち上がろうとする動きが見られない。
と、一瞬だがマウントを許したフィリョは、すぐに足を戻すがガードの展開が続く。ケージに頭を固定され、体を起こしたブランチのパンチを受けてなお、フィリョはクローズガードで固めていくのみ。ブランチは担ぎパスを狙い、勢いのある左右のパウンドを連打する。そのままフィリョは1R終了のゴングを聞いた。
2R、左ハイでバランスを崩したフィリョ、そのままブランチの左右のパンチを受けダブルレッグでテイクダウンを奪われる。立ち上がって胸を合せたフィリョだが、レフェリーがブレイクを命じる。フィリョは大振りの左フックにダブルレッグダイブを合わされ、アッサリとテイクダウンを許すとサイドを奪われる。
磔ポジションから左のパンチを集中されるフィリョは、ブリッジで暴れるも態勢を変えることができない。ブランチはサイドに戻り、肩固めの機会を伺う。そのまま上四方に回ったブランチは、再びサイドに戻ると右エルボーを落していく。ブランチの猛攻を耐えるのみのフィリョは、ノースサウスチョークも耐えるが、抑え込まれた状態が続き、2Rが終了した。
最終回、左ローを伸ばしたフィリョ。ブランチの左フックを受け、後回し蹴りから姿勢を乱すと、そのままガードを取りパウンドの集中砲火を浴びる。ブランチは呼吸を整えながらのファイトに徹しながらも、ボディの連打から左のパウンドを顔面に落す。ハーフのフィリョは、ひたすらパンチを受けるのみで立ち上がる素振りが見えない。体を起こして左のパウンドを連打するブランチは、続いて右エルボーへ。
フィリョはクローズドガードに戻すと、そのまま顔面に左右のパンチを落す。残り70秒、レフェリーがブレイクを命じる。スタンドに戻ったフィリョは、左ハイと左ローを出すが、ケージに下がってヒザを受け動きが再び止ってしまう。離れ際に左ハイを見せたブランチ、さらに右からアッパー、ヒジ、最後にダブルレッグからマウントをとって試合をまとめた。
ジャッジの裁定は、当然3-0でブランチに。落日のフィリョ、全盛期の強さは微塵も感じられない敗北は、同時に攻め切らない勝者にフラストレーションが溜まる試合だった。