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【UFC158】まるでスパー? リッチが判定勝利も、課題残る内容

2013.03.17

<ライト級/5分3R>
マイク・リッチ(カナダ)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-27
コリン・フレッチャー(英国)

グレイシーバッハの道着に刀を掛けて入場したリッチ。サウスポーの構えから、タトゥーだらけのフレッチャーに左ハイを見せる。フレッチャーの蹴りをかわし、左ストレート、ロー、右ジャブと序盤をリードすると、ケージに追い込んで左ストレートを打ち込む。左ストレートを2度、3度と入れるリッチだが、フレッチャーもアウトサイドから右フック、そして右ミドルを放つ。

フレッチャーの右ローに、リッチは左ストレートを合せると、ローやジャブで削っていく。左ミドルから左ローと攻勢のリッチだが、攻撃の軽さは否めない。TUF16出身者とTUF豪州出身者の試合は、他の試合と比較するとレベル的にやや隔たりが感じられる。フレッチャーの急所蹴りでインターバルが設けられ、再開してもリッチの綺麗なキックボクシングが続く。最後に蹴り足を掴んだフレッチャーが押し込むが、手数でリッチのラウンドとなった。

2R、ハイキックからテイクダウンでトップを取ったリッチが左エルボーを落していく。足を払ってパスを狙うリッチに対し、フレッチャーは頭を下にして、両足で腰をロックしてアンクルを狙う。これを潰したリッチが、右のパンチを思い切り落す。立ち上がって胸を合せたフレッチャー、逆にリッチを押し込んでいく。距離を取りなおしたリッチは左ミドルを入れて、スッと距離を取る。

両者の右が交錯し、続いてフレッチャーが右ミドル。リッチはブロックして距離を詰めると、右ジャブから左ストレートを繰り出す。スパーのような軽い蹴りの応酬だが、フレッチャー右目尻はカットし鮮血に染まっている。リッチのハイも、フレッシャーのスピニング系の蹴り&パンチも距離が遠く軽い。場内に微妙な空気が流れるなか、2Rが終わった。

最終回、ダブルからシングルを仕掛けたフレッチャーが、リッチをケージに押し込んでいく。態勢を入れ替えながらケージ際の攻防が続いたが、残り3分を前にしてリッチが距離を取りなおす。変わらず軽い打撃を続ける両者、フレッチャーのヒザがボディにヒットする。リッチも左を返すが、ヒットして距離を詰めることはない。かといって、離れて誘うこともなく、互いが各々の攻撃を淡々と繰り返すような展開が続く。

残り80秒でリッチはボディコントロールからテイクダウンを奪い、パウンドへ。足が利かないフレッチャーからバックマンを取り、絞めを狙う。残り10秒、腕十字に移行するも、フレッチャーがトップを取り返し鉄槌を落したところでタイムアップ。PPVオープニングバウトは、ジャッジ3者とも30-27をつけリッチが判定勝ちした。

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