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【UFC FOX15】リョート×ロックホールドは、究めて現代MMA的な戦いに??

Lyoto【写真】リーチで優る相手との距離をどのようにリョートはコントロールするのか(C)MMAPLANET

18日(土・現地時間)、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターでUFC on Fox 15「Machida vs Rockhold」が開催される。メインはイベント名にあるようにリョート・マチダ×ルーク・ロックホールドのミドル級マッチだ。

元ライトヘビー級王者のリョートは、ミドル級転向後の昨年7月にクリス・ワイドマンの王座に挑み判定負けを喫したが、12月のCB・ダラウェイ戦では見事な中段回し蹴りを決め、僅か62秒で勝利を収めている。一方、ストライクフォース世界ミドル級チャンピンからUFC入りを果たしたロックホールドは、初戦でヴィトー・ベウフォートの後ろ回し蹴りにKO負けを経験したものの、その後はコスタ・フィリッポウ、ティム・ボッシュ、マイケル・ビスピンを相手に鮮やかすぎる3試合連続のフィニッシュを見せている。

一階級上だったリョートが身長185センチで、リーチが188センチなのに対し、ロックホールドの方が上背が191センチでリーチが196とセンチと大きく、如何にも骨太な力強さを持っている。元はグラップラーで青帯時代に柔術で世界王者になり、ノーギでは紫帯で頂点に立っているロックホールド。キャリア序盤は、そのグラップリングの強さが目立っていたが、所属するAKAで着実に打撃を伸ばし、今や殴っても、蹴っても、極めても勝てるウェルラウンダーとなった。

最初はグラップラーを相手に組ませない打撃と距離感、続いてストライカーと接近戦での防御とコンビネーション&カウンター、続いてオールランダ―相手に自ら攻める打撃という風に順を追って成長してきた。打撃を効かせておいてスクランブルでフィニッシュというMMA的強さから、テイクダウンをしてしっかりと抑え込み、関節技を決めるという個のエレメントでも勝てる力を持っている。

そんなロックホールドに対し、リョートの基本的な姿勢は変わらない。距離をコントロールし、虚をつき、一発でダメージを与える打撃を入れる。改良点が見られるとすれば、ともすれば距離とタイミングを計る姿勢を消極的と取られかねないMMAの裁定方法に合わせて、より出入りを増やし、手数を見せるという風に積極的に映る攻撃やフェイントを増やしてきたことだろう。そんなリョートにとって、一番嫌な展開は打撃を散らされ、徹底して組みつかれること。温故知新的なステップワークの第一人者だが、倒されて立つというスクランブルで体力を消耗するケースを多々見せてきた。いっそのこと、テイクダウンされた場合に盟友ヘナー・グレイシーの教えを受けたガードワークを全面に打つ出すことができれば戦いやすいが、そこは現代MMA、いくら防御に優れていても背中をマットにつけて戦うと判定で勝負を失ってしまう。

ロックホールドの立場でいえば、テイクダウンに持ち込むことができれば勝機は広がる。ただし、リョートの動きを捉え、カウンターを恐れずに戦うことができるかどうか。距離とタイミングとスクランブル、いってみれば極めてMMA的な戦いになることが予想されるメインだ。

■ UFC FOX15対戦カード

<ミドル級/5分5R>
リョート・マチダ(ブラジル/2位)
ルーク・ロックホールド(米国/4位)

<ミドル級/5分3R>
ジャカレ・ソウザ(ブラジル/1位)
クリス・カモージ(米国)

<フェザー級/5分3R>
カブ・スワンソン(米国/5位)
マックス・ホロウェイ(米国/9位)

<女子ストロー級/5分3R>
フェリース・ヘリッグ(米国/8位)
ペイジ・ヴァンザント(米国/10位)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国/13位)
ベニール・ダリューシュ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
オヴァンス・サンプレー(ハイチ/8位)
パトリック・カミンズ(米国/15位)

<ライトヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国)
ジャン・ヴィランテ(米国)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥(日本/6位)
アルジャメイン・ステーリング(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジョージ・サリバン(米国)
ティム・ミーンズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ディエゴ・ブランダォン(ブラジル)
ジミー・ヘッテス(米国)

<ミドル級/5分3R>
エディ・ゴードン(米国)
クリス・デンプシー(米国)

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