【Interview】ハワイの新星ダスティン・キムラ「判定は勝った気がしない」
【写真】ガイ・デルモとのスタンディング・ウォーを制し、キャリア9連勝となったダスティン・キムラ。TKO勝ちは2度目で、6度の一本勝ちを記録している (C) MMAPLANET
17日(土・現地時間)にマニラスマート・アラネタ・コロシアムで開催されたPacific X-treme Combat 34では、8勝無敗の戦績を誇るダスティン・キムラが、ガイ・デルモと対戦した。
その試合は、1Rの序盤以外はスタンドで打撃を交換する展開となったが、3R、キムラが初回から打ち続けていたボディショットから右ストレートを叩き込み、TKO勝ち。寝業師がガイ・デルモを打ち負かした試合後、ハワイの新星に話を訊いた。
――試合終了間際のTKO勝ち。おめでとうございます。タフな試合を制ししました。
「ありがとう」
――1Rの序盤以外、試合がグラウンドに移ることなく、スタンド戦が展開されました。寝技が得意なダスティンとしては、このような試合になると思っていましたか。
「ガイ・デルモがタフなことは知っていた。そして、テイクダウンと打撃が強いことも。そんなファイターと戦うには、スタンドでの攻防が多くなる可能性はあるとは思っていた。でも、激しい試合になって楽しかったよ」
【写真】左ボディを非常に有効に使っていたダスティン・キムラ (C) MMAPLANET
――楽しかった? それは凄いですね。ところで、あそこの段階で左ボディフックを決めて、右ストレートでほぼ試合を決めました。あのままでも判定勝ちした可能性が高いなかで、フィニッシュに拘ったのは?
「今日で9勝目を挙げることができたんだけど、これまで判定になったことは1度しかない。判定勝ちをした1試合は、勝った気分がしなかったんだ。いつもKO、一本、相手を仕留めることを考えているから、判定勝ちだと納得できない」
――もう少しで、その判定になるところだったガイ・デルモ選手の印象を聞かせてください。
「ずっとハワイのロコたちと戦ってきたから、PXCでは日本から来るファイターと対戦すると聞かされて、凄く嬉しかった。そうしたら、日本に住んでいるハワイ出身の選手と戦うことになってしまって(苦笑)。レスリングが強くて、真っ向から戦うことができるファイターで、イージーファイトなることはないと思っていたけど、その通りタフなファイトになったよ。
僕のキャリアのなかで、もっともタフなファイトの試合になった。それに初めてハワイ以外での試合だったし、時差に関しては少し不安だった。でも、今後のためにもそういう状況で試合をしておく必要があると思っていたんだ。減量も問題なかった。良い経験になったよ」
――グレイシー・テクニックスの同門マックス・ホロウェイが既にUFCで戦っていますが、初めてハワイを出てPXCで勝ったことはキャリアアップに結び付きそうですか。
【写真】コーナーマンを務めたマックス・ホロウェイはUFCで2勝1敗。レオナルド・ガルシアやコディ・マッケンジー、ナム・ファンの試合が決まっているのに、次の試合がなかなか決まらない状況下で試合に飢えていた(C)MMAPLANET
「そうだと思うよ。マネージメントサイドと話していると、かなりUFCに近づいたように感じるんだ。でも、PXCでタフで技術の伴ったファイターと戦うことは、僕にとっても素晴らしい経験になると信じている」
――ところでキムラというファミリーネームが示す通り、ダスティンは日系ハワイアンですよね?
「お爺さんが日本からやってきたんだけど、僕は日本へ行ったことがない。きっと、来年行けることになると思う(笑)」
――それは確定事項なのですか。
「アッ、勘違いしないでね。僕は何も日本へ試合をしにいくとは言っていないよ(笑)。バケーションで、自分のルーツを訪れてみたいと思っているだけだから。もちろん、日本では戦いたいとは思っているよ。マネージメントサイドが、そんな風に動いて実現すれば嬉しいよ。
3月3日にUFC JAPANが開催されるんだよね、そこで戦うことができれば二つの夢が現実になるんだけどね(笑)」