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【UFN58】レスラー=ダラウェイ相手に可能性を見せることができるか、リョート?!

Lyoto【写真】母国でレスリング・ベースのダラウェイ相手に、今後の可能性を示すファイトができるか。レジェンド枠がコンテンダー枠か、今後のリョートのバトルフィールドに関わってくる試合となりそうだ (C)MMAPLANET

20日(土・現地時間)、ブラジルはサンパウロ州パルエリのジナーシオ・ジョゼ・コヘイアで、UFC Fight Night 58「Machida vs Dollaway」が開催される。

メインはミドル級5回戦、リョート・マチダ×CB・ダラウェイの一戦だ。リョートにとっては7月に同級世界王者クリス・ワイドマンに挑戦し判定負けを喫して以来、5カ月振りの復帰戦となる。ご存じの通りドラゴンは日系ブラジリアン、彼自身の出身はベレンだが開催地パルエリは日系人の多いサンパウロに隣接した郊外都市だ。間違いなくリョートにとってホームグラウンドとなる。

とはいっても、そんな状況をダラウェイは自らのセールスポイントと捉えているかもしれない。現在3連勝中の彼は、今回がブラジルで3度目の試合となり、これまでダニエル・サラフィアンとセザー・フェレイラを破っている。サラフィアンとフェレイラといえば、ジ・アルティメット・ファイター・ブラジルのシーズン01に出演し、下手なUFCメインイベンタークラスのファイターよりも、ブラジルにおける知名度は高い。そんな両者を下したダラウェイにはブラジリアン・キラーの異名がつけられている。

つまり、今大会はブラジルのUFCファンにとっては、憎きブラジリアン・キラーをリョートが空手殺法を武器に下すシーンを目にするために開かれるようなモノである。そんなファンの溜飲を下げるためのダラウェイ戦は、リョートにはレスラー型MMAファイターに対する自身の力を図り直す試金石の一戦といえる。前述したようにワイドマンの王座に挑戦し敗れているリョートだが、ダラウェイは世界チャンピオンと同じ米国カレッジレスリングがベースとなっているファイターだ。

名門アリゾナ州立大レスリング部出身のダラウェイ。2006年はD-1オールアメリカン・レスラーに輝いている。アリゾナ・コンバット・スポーツからパワーMMA& フィットネスと行動を共にしているライアン・ベイダーや、現世界ライトヘビー級王者ケイン・ヴェラスケスらも同大学レスリングクラブに在籍していた。

テイクダウンからトップコントロール、そしてスクランブルに強く、スタミナの宝庫というのが一流カレッジレスラーに通じる特徴で、ダラウェイにもまさに当てはまる。打撃に関しては、王者ワイドマンほどの完成度は高くないとはいえ、リョートがワイドマンのパンチの餌食になったのも、テイクダウンを許さないで戦うという呪縛から逃れられなかったからこそ。組まれて倒される展開を避けるために、リョートは打撃戦で苦戦を強いられることとなった。

テイクダウンを警戒するからこそ、打撃を被弾してしまう──それがMMAの妙だ。そして、いう間でもなくダラウェイはテイクダウンに長けている。加えて、倒された相手が立ちあがるために動いたところで効果的な、ギロチンやダースというフロント系チョークの使い手としても知られている。組み付かれると、そのボディコントロールでスタミナを失う展開は、ステップワーク&サークリングが命綱のリョートにとって、最も避けたいところだ。

ダラウェイ陣営とすれば、テイクダウンの態勢をに入るために、どのように打撃で圧力を掛けて自分のタイミングで仕掛けることができるのかが課題だ。これまで多くのレスリングをベースとする選手が、リョートの空手スタイルの隙をついて組みつこうとし、カウンターの突きで敗れてきた。それをワイドマンが組みを警戒するリョートに対し、打撃戦を制することでテイクダウンへの突破口を開く戦いを実践してみせた。ダラウェイがこれに続かない手はない。組みをフェイントに打撃を入れるのか、打撃のフェイクから組み付いていくのか。リョートの反応とともに注目したい。

セミでは前世界バンタム級王者がヘナン・バラォンの復帰戦が行われる。減量に苦しむバラォンが、母国の金網でミッチ・ギャクノンという一本勝ち率91パーセントを越える相手に、どのようなパフォーマンスを見せることができるか。同大会の模様はFOX スポーツ&エンターテイメントで21日(日)正午よりライブ中継される。

■UFN58対戦カード

<ミドル級/5分5R>
リョート・マチダ(ブラジル)
CB・ダラウェイ(米国)

<バンタム級/5分3R>
ヘナン・バラォン(ブラジル)
ミッチ・ギャグノン(カナダ)

<ライトヘビー級/5分3R>
アントニオ・カーロス・ジュニオール(ブラジル)
パトリック・カミンズ(米国)

<ライト級/5分3R>
エリアス・シウヴェリオ(ブラジル)
ラシッド・マゴメドフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
エリック・シウバ(ブラジル)
マイク・ローデス(米国)

<フェザー級/5分3R>
トム・ニーニマキ(フィンランド)
ヘナト・カルネイロ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
マルコ・ホジェリオ・リマ(ブラジル)
イゴール・ポクライェク(クロアチア)

<ミドル級/5分3R>
ダニエル・サラフィアン(ブラジル)
アントニオ・ドスサントス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ハクラン・ディアス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
佐々木憂流迦(日本)

<ウェルター級/5分3R>
マーシオ・アレシャンドリ(ブラジル)
ティム・ミーンズ(米国)

<ミドル級/5分3R>
ヴィトー・ミランダ(ブラジル)
ジェイク・コリアー(米国)

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