【UFC153】殴っては殴られ……という一戦、制したのはマルセーロ
<ライト級/5分3R>
クリスチアーノ・マルセーロ(ブラジル)
Def.判定2-1:29-28、30-27、28-29
ラザ・マハディ(スウェーデン)
ローを連続で放ち、ショートから首相撲の態勢になるとヒザを突き上げるマルセーロ。前に出てくるマハディを前蹴りで捌こうとする。両者の左が交錯すると、その後も打ち込むのはマルセーロだが、マハディの左を受けて、一旦距離を取り直す。
前に出るようになったマハディにマルセーロは左ハイを見せる。スーパーマンパンチを打ち込んだマハディはワンツーから右を打ち込む。左フックをヒットさせたマハディは下がるマルセーロに右を打ち込みケージに追い込む。マハディは自ら距離を取ると、頭を下げながら左フック、そして右アッパーを振り回す。打撃戦が続き、ややスタミナをロスさせたか、マルセーロのガードが下がり始めた。
残り40秒、ダブルレッグでテイクダウンを奪ったマハディは、それを望んだようにガードを取るマルセーロの寝技に付き合わず立ち上がる。残り10秒でブレイクが掛かり立ち上がったマルセーロがハイキックを2発見せたところでラウンド終了となった。
2R、左を間断なく伸ばすマハディに対し、マルセーロも右を放つが、右アッパーと左フックを受け、ケージ際まで下がる。打撃戦を支配したマハディだったが、左ミドルを受けて一瞬動きが止る。すると、直後に怒涛の寄せからボディフック、アッパーを打ち込んだが、マルセーロもボディを打ち返し、テイクダウン狙いを切ってパンチをヒットさせる。
右アッパーから組みついたマハディ、オクタゴン中央でパンチを振り回しマルセーロが下がったところでアッパーを打ち込む。マルセーロは左ハイからパンチを繰り出すも、マハディの圧力に下がるようになると、右フックを受けケージに押し込まれる。首相撲の態勢を取りながら、左右のフックを受けたマルセーロは、距離を取ってもすぐに詰められ、このラウンドも残り1分を切ってテイクダウンを許す。
クローズドガードを取ったマルセーロ。レフェリーがブレイクを命じるとブラジルのファンはブーイング。残り10秒でアッパー、右ストレートをヒットさせたマルセーロが粘りを見せた。
最終回、マハディが前蹴りやローを折り混ぜ、大振りの右をマルセーロの顔面に打ちこむ。同じリズムで打撃戦が続き、殴っては殴られという展開が続くなか、マハディが1分経過の時点でテイクダウンを決める。
しかし、寝技に拘らないマハディはポイントを稼いで立ち上がると、試合は再びスタンドの打撃戦に。マルセーロは右フックを打ち、パンチもおでこで受けようとするが、どうしても下がるシーンが多くなる。
中盤に後ろ回し蹴りを見せたマルセーロに、マハディは両手を広げて大丈夫だとアピール。右フックから右アッパーを決めたマハディに対し、マルセーロはテイクダウンを狙うがスプロールされる。すると、立ち上がり際にヒザを決めたマルセーロが、右ボディを打ち込むと、マハディの動きが落ちる。
残り1分、前に出るようになったマルセーロだが、マハディは足を使って距離を取る。クリーンヒットはないが、前に出続けたマルセーロが、このラウンドは取ったか。それ以前はテイクダウン・ポイントも稼いだマハディだが……。
ジャッジは、スプリットとなり30-27をつけたジャッジもおり、マルセーロがUFC初勝利を手にした。