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【Interview】Nam Phan in TOKYO 第二弾=ADVENTURE編

2012.09.06

Nam

【写真】楽しいセミナーも一転、八王子に戻る途中に思いもしないアクシデントに遭遇したナム・ファン。このインタビューの9時間ほど前に八王子みなみ野駅に一人でポツンと取り残されていたことになる…… (C) MMAPLANET

8月の最終週を東京で過ごしたナム・ファン。8月31日に小田原でセミナーを開催した彼は、その帰りに思わぬ事態に陥ってしまった。日本語を巧みに操るナム・ファン。インタビュー第2弾は冒険アドベンチャー編をお届けします。

インタビュー第一弾はコチラ

――日本のMMAファイターは、今、ケージレスリングの技術の習得に力を入れていますから、その辺りのことをセミナーでは尋ねられませんでしたか。

「昨日のセミナーでは、テイクダウンをしたあとで、立たせないためにパスを仕掛ける技術を指導したんだ。ルミナ・サンの生徒は、テイクダウンをしてもそのままガードのなかに入ってしまうことが多いので、そこを指導してほしいって言われていたからね。

ガードに入るのは良くないから、テイクダウン直後の動きを説明した。シングルレッグ、ダブルレッグ、ボディロックからのクリンチ・テイクダウンと違った種類のテイクダウンから、常にパスを狙うこと。逆に倒された場合の壁の使い方や、立ち上がり方もみんな、興味を持ってくれた。

あとはそういう場面でのカウンターのギロチン。倒された直後の三角絞め、僕の知っていることは何でも伝えたい。本当に楽しかった」

――それはルミナ選手の生徒さんだけでなく、ナムにとっても良い日本の思い出になりましたね。ルミナ選手に足関節の奥義を尋ねることはなかったのですか。

「アァ~、そうすれば良かった。訊けばよかったよ。セミナーはとても楽しかったけど、帰りが大変だったんだ。八王子みなみ野駅……、八王子のツーストップ前の駅で降りてしまって。『スイマセン・ココハ・ハチオージ・デスカ?』、『チガイマス』。ワタシ・ハ・モンダイ・アリマス(笑)」

――小田原から一人で八王子まで戻ろうとしたのですか?

「町田まで友達が一緒で、そこからは一人で戻ることになっていたんだ」

――なるほど、それなら横浜線で一本ですもんね。でも、駅を間違えてしまったと。

「そう、そして運の悪いことに、人身事後が起って電車が止まってしまったんだ。で、八王子みなみ野駅に11時から2時まで3時間もポツンと一人でいる羽目になってしまった。昨日の晩のことだから、今ではもう……オモシロイ・デスネ。でも、キノウ・ハ・ワタシ・ハ・チョット・ナキマシタ(笑)」

――タクシーは捕まらなかったのですか?

「ワタシ・ノ・ニホンゴ・トテモ・ヨクナイデス。ワタシ・ハ・デンワ・モ・アリマセン。ノー・フォン、チョット・コワイ・デス(笑)。最初は次の電車は11時には来るって言われていたのに……来ない。次は12時20分、その次は1時。でも、事故のせいで来ない。最初はホームにたくさん人がいたけど、どんどんタクシーを捕まえて出て行ってしまって……。

結局、電車がやってきたのは午前2時で……。もう、駅のベンチで寝てしまっていた(笑)。僕以外に駅に残っているのは3人だけで、それも反対側のホームだった。オモシロイ・デス。コメディー・デスネ」

――日本はLAと比較すると安全ですが、言葉が通じないところで駅で一人でいるのは、相当不安だったでしょう。

「コーウン・デスネ。LA・チョット・チガイマス。少しじゃないね。トテモ・アブナイデス。でも、本当に何度来ても日本では楽しい思い出ばかりだよ。昨日の夜は、さながらナム・ファンの冒険物語だった(笑)。マンガ、ネ」

――今日は米国に戻る前日、忙しい時間にインタビューを受けてもらってありがとうございました。

「色んな人のお世話になったし、UFCが来年の3月に日本でイベントを開催するなら、絶対にまた日本で戦いたいと思っている。いつも、応援ありがとうとファンの皆に伝えてほしい。サンキュー・ベリーマッチ」

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