【特集アジア】チーム・インディアで指導、デニス・ホールマン:01
【写真】日本での宇野薫戦やデイブ・メネー戦を覚えている古くからのファンもいるだろうか。最近ではUFCでのビキニパンツが印象に残るデニス・ホールマンだ (C) MMAPLANET
6日(日・現地時間)に、ニューデリーで旗揚げ興行第3弾を行ったインドのSuper Fight League。3月の第1回大会から、インド人ファイターのセコンドに、一人の米国人ファイターの姿が見られた。
デニス・スーパーマン・ホールマン、日本にも来日経験があり、現在もUFCと契約中、8月にはチアゴ・タバレスと戦うことも決定しているホールマンは、SFLがインド人ファイター養成のために発足させたチーム・インディアのコーチとして現地に滞在中だった。
特集アジア、チーム・インディアでインド人ファイターの指導をするデニス・ホールマンのインタビューをお届けしたい。
――SFLの旗揚げ戦を視聴し、デニスがインド人ファイターのセコンドについていて驚きました。
「僕はチーム・インディアのコーチをしているんだ。MMAはインドでは、まだ赤ん坊のようなものだ。でも、SFLのような大会が始まり、選手の育成にも力が注がれている。彼らを国際的な舞台で、他の国の選手と戦うように育てるのが僕に課せられた役割なんだ。
いつかの日か、日本でもインド人ファイターが活躍する日が来るだろう。そのためのプログラムが組まれており、僕はコーチとして招聘されたんだよ」
――つまり、デニスは今、インドに住んでいるということですか。
「ナーシクという、ムンバイから車で4時間のところに住んでいる。チーム・インディアは、ラジ・クンドラとサンジャイ・ダットが作ったチームだ。彼らはSFLというイベントだけでなく、選手の育成にも投資している。大会自体はケン・パビアとダニエル・アイザックに任している感じだけどね。
いわば、SFLがインド人ファイターをもっと強くするために僕を雇ったんだ」
――いつからインド人ファイターの指導を行っているのですか。
「3月の初めからだよ。インドには来たこともなったし、生活習慣も違うから、かなり悩んだよ。まぁ、ずっとインドに住むことはないと思う。パーマネントな滞在だ。ワシントン州には僕のチーム、ビクトリー・アスレチックや選手も残っているしね。
米国とインドを往復することになるだろう。正直言うと、米国が恋しいよ。分かるだろう?(笑)。少しの滞在なら良いけど、3カ月もいると、君だって日本に帰りたくなるに違いない」
――インド人ファイターの可能性をどのように感じていますか。
「何人かは、国際的な舞台で戦う力を秘めている。でも、多くの選手には経験が必要で、日本でいうとアマチュア修斗レベルだろうね。まぁ、アマ修斗がクラスCなら、インド人ファイターはクラスDだね。
ただ、素晴らしい才能を持っている者もいるよ。10年後には、多くのワールドクラスファイターが育っているだろうけど、今はそのための投資の時期だ。まだまだ、赤ん坊だよ。
フリースタイル・レスリングの下地がある者もいるけど、レスリング自体のレベルは低い。国際的な舞台で戦ってきたようなハイレベルのレスラーは、チームにはいない。
打撃を下地にしているファイターの方が多いよ。それも日本やタイ、米国で戦えるレベルじゃない。だから、アマ修斗のレベルにも達していないということだよ」
【写真】デニス・ホールマンが、将来性を買うアヌップ・クマー。SFLでは旗揚げ第2弾のチャンディガール大会で、スリランカのディランガ・ラスナヴェーラ、第3弾のニュー・デリー大会ではタイのチャトモンコン・シーマに圧勝している。MMAの下地のあるファイターと戦うときが、真価を問われる期待の星=クマーだ (C) MMAPLANET
――インドには伝統的なレスリングがありますが。
「フライ級のアヌップ・クマーは、ヒンドゥー・レスリングの経験があるかどうか分からないけど、フリースタイル・レスリングの下地はある。
もし、米国に連れていくことが可能になり、向こうのハイレベルな環境で練習をさせると、半年でかなり力をつけることができるだろう。アヌップには注目してほしい」
(この項、続く)