【TPF12】カラキャニャン防衛戦、ドゥアルテに注目
9日(金・現地時間)、カリフォルニア州リムーアのタチパレス・ホテル&カジノでTPF12が行われる。TPFは、フライ級王者イアン・マッコールをUFCフライ級に送り出し、セントラルバレーの人材育成大会で経験をつけたファイターの技量の確かさを証明したばかりだ。
【写真】打撃、寝技、いずれもスピードが信条のTPFフェザー級王者ジョージー・カラキャニャン (C) DAVE MANDLE
2012年になって初めてのイベントでは、メインにバンタム級のケイシー・オルソン×コディ・ギブソンが組まれている。1年10カ月振りに実戦のリングに立つオルソンに注目だが、セミで組まれたTPFフェザー級選手権試合の方がより興味深いことは否定できない。昨年12月、王者ジョージー・カラキャニャンは、幼少の頃より学んだ空手の間合いを生かした打撃に、極め重視の寝技を持ち、アイザック・デジーザスを三角絞めで破って同王座を獲得している。
一昨年12月にカラキャニャンと同じくデジーザスをネッククランクで破りながら、体重超過によるノンタイトル戦だったため、ベルトを巻けなかったミカ・ミラーが、今回のチャレンジャー。WEC時代にカブ・スワンソンやジョシュ・グリスピ、日本ではDREAM&アストラに来日し、前田吉朗と小見川道大に敗れているミラーだが、MMA通算戦績は17勝4敗で前述したデジーザスや、ディエゴ・サライバに勝っている。
王者カラキャニャンも17勝3敗1分と、ほぼ同じような戦績の持ち主。互いに寝技を得意としているが、長身&リーチの長いミラーを相手に、カラキャニャンは踏み込みの速さで自分の距離を作りたいところ。UFC入りを目指すチャンピオンにとって、大切な実力査定試合になるといえるだろう。
セミ前にはTUFシーズン5ファイターのロブ・エマーソンが出場し、サバント・ヤングと対戦する。エマーソンも1年2カ月振りの実戦の舞台となり、試合感がどれだけ戻っているかは心配される。反応が遅れるようだと、ヤングのギロチンの餌食になる可能性は高い。
また、バンタム級戦のフランシスコ・リベラ×アントニオ・デュアルテも楽しみな一戦だ。WEC~UFCで成功を収めることができなかったリベラだが、TPF初陣ではマイケルの弟、期待のブラッド・マクドナルトを僅か40秒で倒したハードパンチャーだ。
一方、メキシコ人ファイターで、ムエタイ流のアップライトの構えから強烈なローを放ち、首相撲からヒザを蹴り上げるデュアルテ。打撃でプレッシャーを与える腰高の彼に対し、対戦相手が組みついてくると、ギロチンで仕留めるという必勝パターンを持つ。18戦15勝3敗というキャリアのうち、4試合がギロチンでの勝利。この他、ガードから三角絞めやヒールフックなど、下になってからの仕掛けもしっかりしており、非レスリング系MMAファイターとして一つの形が出来上がっているデュアルテだ。
■TPF12対戦カード
<バンタム級/5分3R>
ケイシー・オルソン(米国)
コディ・ギブソン(米国)
<TPFフェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョージー・カラキャニャン(米国)
[挑戦者]ミカ・ミラー(日本)
<ライト級/5分3R>
ロバート・エマーソン(米国)
サバント・ヤング(米国)
<バンタム級/5分3R>
フランシスコ・リベラ(米国)
アントニオ・デュアルテ(メキシコ)
<ライト級/5分3R>
ブッバ・ジェンキンス(米国)
クリス・ゴメス(米国)
<ヘビー級/5分3R>
リロン・ウィルソン(米国)
デイブ・フカバ(米国)
<フェザー級/5分3R>
アンソニー・アヴィラ(米国)
アート・ベセーラ(米国)
<フライ級/5分3R>
アレックス・ぺレス(米国)
エドガー・ディアズ(米国)
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