【BFC52】元It’s Showtime王者コズモ、MMAは不発
<ライト級/5分3R>
ジョシュ・クァイハーゲン(米国)
Def.3-0:30-27,30-27,30-27
コズモ・アレッシャンドリ(ブラジル)
【写真】寝技への恐怖か先だったか、ムエタイファイターの強味である首相撲の展開もエルボーも見せることなく、鋭い打撃の片鱗を見せただけコズモ・アレッシャンドリのMMAデビュー戦は終わった(C) KEITH MILLS
ルイジアナのご当地ファイターで、この日がコズモ同様にプロMMAデビュー戦となるウァイハーゲン。JZ・カバウカンチをセコンドにつけたコズモは、まずは左ハイを軽く蹴り込む。クァイハーゲンはローを放っていく。左ミドルをヒットしたコズモは、ゆっくりと距離を詰めていく。スーパーマンパンチを見せたクァイハーゲンだが、距離が詰まるとコズモの右フックを受ける。飛び込んで左を見せたコズモだが、連打はなく、左ハイでバランスを崩し、ガードを取る場面も。スタンドで待ち、打撃戦を挑むクァイハーゲンだが、左ローを受ける。直後の蹴りをキャッチし、クァイハーゲンが細かいパンチを放っていく。スタンドをキープしたコズモは、右ローを小気味よく蹴り込むが、クァイハーゲンも距離を詰めて連打を見せる。
ディフェンスを取る際、背中を丸めて両方の拳で顔面を守るなど、MMAのスタンスには程遠いコズモは、スタンドだけの初回を無事戦い終える。2R、左ストレートを踏み込むが、近距離でのファイトを避けるコズモは、遠距離からのローが目立つ。ローをキャッチしてテイクダウンに成功したクァイハーゲンだが、ここでもスタンドで待ち受け寝技の展開とはならない。
左ミドル、右ローを蹴り込むコズモも、右ローからパンチを打ち込んでいく。クァイハーゲンの左に右を合わせたコズモ、近距離では華麗なダッキングを見せる。MMAグローブをつけたキックボクシングマッチのような試合となり、コズモはクァイハーゲンのローを掴んで、パンチを入れるシーンも。しかし、コズモはローを逆にキャッチされ、右を打ち込まれて尻餅をつく。
コズモはそのまま足にしがみつき、懸命に立ち上がるも、その間にパウンドを顔面に受けて2Rが終わった。最終回、足を使って距離を取るコズモは、再び蹴り足を掴まれると、すぐに尻餅をつく。ここではクァイハーゲンが立ったままで待っていたため、すぐに立ち上がる。
松濤館空手の流れをくむ空手出身のクァイハーゲンは、スイッチを多用し、距離を築く。コズモは前進して、思い切りパンチを振るうも連打はほとんどない。
反対にローをキャッチしてパンチを放ったコズモだったが、残り2分を切ってクァイハーゲンがダブルレッグでテイクダウンを奪う。コズモのギロチンはすぐに首を抜かれ、コズモはクローズドガードを取る。首を抱えるのみで、リバーサルや立ち上がる術を持たないコズモに対し、クゥアイハーゲンは細かいパンチを落す。
残り僅かになったところで、コズモはクァイハーゲンのボディを蹴り上げ、スタンドに戻るも有効な攻撃を見せることはできないまま試合はタイムアップへ。ジャッジは3者とも30-27でクァイハーゲンに軍配が挙がった。コズモは首相撲、ヒザ、エルボーを見せることなく、MMAルールのなかで自らの武器が制限されるようなファイトに終始した。