【TPF10】11カ月ぶりのソト、9カ月ぶりのジヴァに注目
5日(金・現地時間)にカリフォルニア州リムーアのタチパレス・ホテル&カジノで、TPF10が行われる。米国MMAワールド西の人材育成大会の頂点らしく、メインのフライ級選手権試合や、マモル×ジョスエ・フォルミーガ戦以外にも、気になるファイトが散りばめられている。
【写真】ジョー・ソトは9月24日にバンタム級でベラトール参戦が決まっており、TPFは完全な足掛け参戦となるが――果たして、コトの顛末はいかに…… (C) MMAPLANET
セミでは初代ベラトールFC世界フェザー級王者ジョー・ソトが、昨年9月にジョー・ウォーレンに敗れ王座を手放して以来の試合に臨む。TPFフェザー級王座を賭けて、エディ・ヤギンと対戦するソトだが、元々このタイトル戦は王者アイザック・デジーザスにヤギンが挑戦する予定だった。
5月6日のタイトル防衛戦ではロス・ミウラを相手に、計量をパスできなかったが、非常にグレーな超法規的処置でタイトル戦が認められたデジーザス。初回TKO勝ちを収めたものの、ドラッグテストでマリファナの使用が認められ、さすがにドラッグ陽性ではプロモーション側も庇い立てはできない。
コミッションから出場停止処分を受け、王座剥奪となったため、代役出場が決まったソトは、9月にベラトールFCシーズン5で行われるバンタム級トーナメント出場が既にアナウンスされている。
そのトーナメントでは一回戦でドゥドゥ・ダンタスというノバウニオンの強豪と対戦することも決まっており、1カ月半後に他プロモーションで一階級下の王座トーナメント戦に出場するソトの王座決定戦出場は、TPFの立ち位置というものが理解できる。
一方、ミドル級スペシャルファイトとして組まれたダグ・マーシャル×ジヴァ・サンタナ戦は、本来サンタナが王者デヴィッド・ロワゾーに挑戦するTPFミドル級選手権試合として開催される予定だった。
しかし、負傷→手術する必要になったロワゾーに代わり、元WEC世界ライトヘビー級王者ダグ・マーシャルと戦うことに。旧WECがリムーアでイベントを開催している時代から、当地で戦ってきたマーシャルは、昨年9月の敗北以来の復帰戦となる。ボクシング主体、テイクダウンをかわして勝つ戦いが軸のマーシャルに対し、ジヴァは古き良き柔術を感じさせる寝技系ファイターだ。
【写真】現代MMAでも、現代スポーツ・ブラジリアン柔術でもないジヴァ・サンタナの寝技がダグ・マーシャル相手に披露されるか(C) EXC
MMAは9カ月ぶりとなるジヴァだが、打撃の熟練度はマーシャルと比較する意味もない。MMAで16戦し15勝、うち13試合で腕十字により勝利を手にしているアームバー・キングだ。
現代MMAの流れには逆行しているかのような寝技偏重、その寝技も現代スポーツ・ブラジリアン柔術のソレとは違う打撃有りに応用したポジショニングを見せる。マウントのキープ力もグンを抜いており、寝転ばないことを第一条件に戦うマーシャルとはあまりにも対照的なジヴァのスタイルだが、その実、戦いの温故知新を見せてくれるやもしれない。
■TPF10対戦カード
<TPFフライ級選手権/5分5R>
[王者]ダレル・モンタギュー(米国)
[挑戦者]イアン・マッコール(米国)
<TPFフェザー級選手権/5分5R>
ジョー・ソト(米国)
エディ・ヤギン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ダグ・マーシャル(米国)
ジヴァ・サンタナ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
ジュスエー・フォルミガ(ブラジル)
マモル(日本)
<フライ級/5分3R>
ユリシーズ・ゴメス(米国)
ドリュー・ビットナー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ホルヘ・ロペス(米国)
デヴィッド・マーシャル(米国)
<ウェルター級/5分3R>
フィル・コリンズ(米国)
ケニー・エント(米国)
<フェザー級/5分3R>
アート・アーシニーガ(米国)
アンディ・ミランダ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ブラッド・マクドナルド(米国)
クリス・タンゴナン(米国)