【TPF09】シビアさ一層、UFCリリース組ライト級一騎打ち
6日(金・現地時間)にカリフォルニア州リムーアのタチパレス・カジノ&ホテルで行われるタチパレス・ファイツ(TPF)09。日本からマモルが出場する同大会は、米国MMAワールド西のナンバーワン・人材育成&再生プロモーションらしく、興味深いカードが並んでいる。
【写真】一躍フライ級のトップ集団入りを果たしたイアン・マッコール、評価を絶対のものにするために内容が伴う勝利が必要になる(C) JEFF SHERDOG
メインは3月大会でフライ級ナンバーワンファイターという評判が高かった名門ノヴァ・ウニオンのジョスエ・ファルミーガを破ったイアン・マッコールが登場、ダスティン・オーティズと対戦する。オーティズはMMA7勝0敗と無敗記録を更新中で、ストライクフォースやチャレンジャーズのナッシュビル大会を始め、これまでのキャリアの全てがテネシー州内での試合だった。
これまでの7試合、全てがTKO勝ちか一本勝ちのオーティズ、フライ級自体がこれからの階級ということもあり、マッコールを含め、過去の戦績の評価が難しいところで、勝負の行方は始まってみるまで分からない。
コ・メインで自らが持つTPFフェザー級王座防衛戦に挑むアイザック・デジーザスが登場。今を時めくTUFファイターからUFCデビューを飾ったナム・ファンを、昨年2月に倒して、同王座を獲得しているデジーザスだが、それ以降はロブ・マックローとのキャッチウェイト戦、挑戦者ミカ・ミラーの計量失敗による契約体重マッチと2試合連続で敗れており、自らの階級試合で敗れることは許されない。
セミ前のライト級はともにUFCをリリースされながらも、実力者としてその名が浸透しているエフライン・エスクデロとファブリシオ・モラエスの一戦がマッチアップされ、まさにTPFらしい顔合わせといえる。TUFシーズン8ウィナーながら、3勝2敗の戦績でリリースを余儀なくされたエスクデロ。
【写真】TPFのような中堅プロモーションでの戦いも顔見せではなく、厳しい生き残り合戦の様相を呈してきたライト級勢。ファブリシオ・モランゴ・カモエスは、メジャー復帰へ踏ん張りを見せることができるのか(C) MMAPLANET
一方のモランゴは、1敗1分でUFCを離れざるをえなくなった。今後、UFCでは最も契約選手の多いライト級ファイターのリリースが多発されることも予想され、今回のような実力者同士の試合が、中堅プロモーションで実現する機会も高まっている。これは戦う当人からすれば、UFC以前にもより一層厳しいサバイバルウェーが待ち構えていることを意味する。
そんなシビアな一戦は、一見テイクダウンでエスクデロが有利という見方もできるが、モランゴのリーチを生かした打撃と、ホイラー・グレイシー門下、現在はブラックハウスで練習を積む寝技の強さも侮れない。
この他、アンダーカードにもストライクフォース・ベテランのワーチム・スピリットウルフが出場するなど、TPFらしいカードが揃っているなかで、アンダーカードの最注目はUFCバンタム級の新鋭マイケル・マクドナルドの実弟ブラッド・マクドナルドのTPF初陣だろう。
これまでプロ戦績5勝1敗、デビューは15歳。それ以前にアマチュアで26勝3敗という戦績を残しており、ワールド・コンバット・スポーツ・ジュニア・ムエタイ世界王者の肩書を持ちながらも、5つの勝利のうち4つはガードからの十字か三角絞めというブラッド、兄に続きメジャーへの一歩を踏み出す。
■TPF09主な対戦カード
<フライ級/5分3R>
イアン・マッコール(米国)
ダスティン・オーティズ(米国)
<TPFフェザー級選手権試合/5分5R>
アイザッグ・デジーザス(米国)
ロス・ミウラ(米国)
<ライト級/5分3R>
エフライン・エスクデロ(米国)
ファブリシオ・モランゴ(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
ジェラルド・ハリス(米国)
アンソニー・ルイス(米国)
<フライ級/5分3R>
ケビン・ダンスムーア(米国)
マモル(日本)
<ミドル級/5分3R>
ホルヘ・ロペス(米国)
ワーチム・スプリットウルフ(米国)
<バンタム級/5分3R>
フォークハッド・シャリポフ(米国)
トミー・ヴァルガス(米国)
<ウェルター級/5分3R>
アラン・ジャウバン(米国)
チディ・ジュジョクアーニ(米国)
<ライト級>
アート・アーチニーガ(米国)
ジョシュ・ヘリック(米国)
<バンタム級>
コディ・ギブソン(米国)
ウォーレル・ワトソン(米国)
<フェザー級>
ブラッド・マクドナルド(米国)
ジェシー・ボーウェン(米国)