この星の格闘技を追いかける

【IT’S SHOWTIME】サンド大会でアムラーニ×カマル実現

2010.12.15

Ouzugini11日(土・現地時間)に初のギリシャ大会を成功させたばかりのIT’S SHOWTIMEが、僅か1週間のインターバルとなる18日(土・同)にホームとなるアムステルダムで、オランダ大会を開催。ギリシャで61キロと70キロの世界戦が行われたが、今大会ではIT’S SHOWTIME77キロ級世界選手権試合が組まれている。

【写真】ニキー・ホルツケンというオランダ・キック界を代表すキックボクサーを1RKO勝ちし、77キロ世界王者への道を切り開いたロシネ・オズグニ

FIGHT CLUB PRESENTS IT’S SHOWTIME XMAS EDITIONと銘打たれた当大会、ファイトクラブという響きでピンとくるキックボクシングファンもいるはずだ。過去3度に渡りアムステルダム・ファイトクラブという名のイベントが開かれ、今大会の会場であるザ・サンドでも同イベントが行われていた。

アムステルダム・ファイトクラブを率いるソラブ・サイーヤンは、今回、イッツショータイムのシモン・ルッツと契約、ファイトクラブ主催のイッツショータイム・サンド大会が決まり、ファイトクラブと契約下にあったモサブ・アムラーニが、ラインナップに名を並べている。


フル・ムエタイ・ルールのスラムは恒例の11月大会を開催せず、ビースト・オブ・ザ・イーストはポーランド開催がメインになり、アムステルダム・ファイトクラブはイッツショータイムを開催する。オランダ・キック界の中堅イベントは軒並み撤退し、イッツショータイムの向こうを張るのはグローリーのみ。キック王国はイッツショータイム王国と化しつつある。

そんなイッツショータイムの頂点、77キロ級の世界王座決定戦がオーテム・レヴィンとロシネ・オズグニの間で行われる。今年3月のミラノ大会で難攻不落と思われたデミトリー・シャクタを下し、ベルトを巻いたコズモ・アレッシャンドリが70キロに階級を下げるために返上した王座。オズグニはセム・ブラーンを判定で下し、9月大会で格上のニキー・ホルツケンをKOする金星を上げたばかり。ちなみにホルツケンは、72.5キロ契約マッチで前王者コズモからダウンを奪って5月に判定勝ちを収めている。

ホルツケン越えで勢いにのるオズグニに対してレヴィンは、ロシア出身のファイターで08年にはノンタナン・ポー.プラムックに判定勝利するなど、高いテクニックを持っている。ニキーを倒したオズグニの一発と勝機を逃さない詰めか。それともノンタナンを封じたレヴィンの技術か。世界タイトルマッチに相応しい、心技体全ての要素が含まれた戦いが期待されている。

Khamal【写真】K-1 MAXで韓国、日本で戦ったモーチェ・カマル。国際舞台の経験値では、ライバル・アムラーニを上回る (C) WORLDKICKs

メイン同様、通のアムスっ子の注目を集めているのが、モサブ・アムラーニとモハメド・カマルの対戦だ。ともにムエタイ・ルールのスラムで、アヌワット・ゲーオサムリットを下し、アムラーニに至ってはボーウィー・ソーウドムソンも破っている。その後、カマルは70キロに階級を上げた最初の大会で、K-1MAX西欧予選を制し、ファイナル16ではアルトゥール・キシェンコを撃破した。

ベスト8でガーゴ・ドラゴに判定で敗れたものの、国際的な舞台ではアムラーニに先んじて結果を残している。しかし、60キロから65キロという体重でいえば、61キロ級世界王者セルジオ・ヴィールセンやカマルを上回る実績を挙げているのが、アムラーニだ。

Amrani【写真】9月のアムス大会に続き、イッツショータイム出場となるモサブ・アムラーニ、メジャーへの階段を上るために、長年のライバル対決には負けられない (C) BEN POINTER/EFN

小刻みに構えをスイッチしながら戦い、対戦相手を惑わし、左右上下からパンチ、蹴り、そしてヒザを繰り出す変幻自在のスタイルの持ち主。そんなアムラーニが、70キロでその強さを発揮することができるか。当初の予定では68キロ契約で行われる予定だった、この一戦。70キロである程度の結果を残したカマルに対し、アムラーニが従来通りどこまで動き、対応できるかが鍵となる。

■FIGHT CLUB Presents IT’S SHOWTIME XMAS EDITION主な対戦カード

<IT’S SHOWTIME 世界77キロMAX選手権試合/3分5R>
ロシネ・オズグニ(オランダ)
オーテム・レヴィン(ロシア)

<70キロ/3分3R>
モハメッド・マカル(オランダ)
モサブ・アムラーニ(オランダ)

<ヘビー級/3分3R>
クリス・ノウルス(英国)
リコ・フェルホーフェン(オランダ)

<77キロ/3分3R>
マルセル・グローエンハート(オランダ)
ハリッド・ボウディフ(オランダ)

<70キロ/3分3R>
ケネス・ファン・エスフェルデ(ベルギー)
ウォーレン・スティーブルマンズ(南アフリカ)

<ヘビー級/3分3R>
フレディ・ケマイヨ(フランス)
アンデウソン・シウバ(ブラジル)

PR
PR

Movie