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【HEAT53】ヤバいヤツが現れた。SH級王座決定戦で実方宏介と対戦、イ・ホジェ「粋がっていて可愛い」

【写真】数字とタイトル、そこで判断すると相当な猛者の可能性も (C)LEE HO JAE

27日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで、HEAT53「Evolution」が開催される。
Text by Manabu Takashima

昨年8月のAngel’s FCとの対抗戦以来、8カ月ぶりのイベントはHEATにとって2年振りの地元・名古屋での大会となる。キック7試合、MMA3試合の本戦マッチ中、3試合がタイトル戦で2試合が日韓戦となっている。

タイトル戦でもあり日韓戦でもあるのが、実方宏介✖イ・ホジェのキック・スーパーヘビー級王座決定戦だ。初めて日本で戦うイ・ホジェは1カ月前にフランスでワールドクラスのキックボクサーである=二コラ・ウォンバに勝利しWKNの世界王座を獲得。1カ月を切るインターバルの短さでHEATのベルトを狙う。

身長190センチ、体重120キロ──戦績は14勝1敗で9KO。ジョン・ダウン、ミシェウ・ペレイラ、オク・レユン、キム・ミュンギュらがHEATをステッピングボードにUFCやONE進出を果たした。そんな未知強が集う場=HEATのケージに、ヤバいK-Kickboxer=イ・ホジェが現れた──かもしれない。


――今週土曜日にHEATで実方宏介選手とHEATスーパーヘビー級王者決定戦で戦います。今の調子はいかがですか。

「今回はこれまでの試合前と比較しても調子が良いです。体力、精神力、スタミナの全てでこれ以上ないほど良い状態です」

──イ・ホジェ選手は初来日かと思いますが、我々もどのような選手なのか知りません。キックボクシングを始めたきっかけを教えていただけますか。

「実は試合ではないのですが、日本が大好きでこれまで2度、プライベートで日本を訪れたことがあります。また、4日間だけですが福岡旅行も予定しています(笑)」

──そうなのですか!!

「名古屋も初めてなので、凄く嬉しいです」

──押忍。それではキックボクシングを始めた理由の方をお願いします。

「キックボクシングを始めたきっかけは、高校生の時にダイエット目的でボクシングジムに通い始めたことです。もともと負けず嫌いだったのか、ジムの人達に負けたくないという気持ちから必死で練習をするようになり、試合に出て勝ちたいという風になっていきました。その結果、プロで戦うようになったような感じです」

──ダイエット……今の体格を見ると、ダイエットに成功したという風ではないですね(笑)。

「ハハハハ。最初は運動することで体重は少なくなりました。でも、練習を一生懸命にするとご飯もたくさん食べるようになり、また増える。落ちては増えるということを繰り返しているうちに、トレーニング量が増えて筋肉もバルクアップしたのでダイエットはやめました。なら、逆に鍛えてもっと大きくなってやろうと(笑)」

──そんなイ・ホジェ選手の身長と体重は?

「190センチで、123キロです」

──日本でなかなか見られないサイズです。では戦績と獲得タイトルなどがあれば教えてもらえますか。

「アマチュアでは5戦5勝で、6年前にプロデビューをしました。戦績は15試合戦って14勝1敗で、KO勝ちが9試合です。タイトルは実は3週間前の3月30日にフランスのアレスで行われたBoxing Supremacy03という大会で、WKN(World Kickboxing Network)のK-1ルール世界ヘビー級のベルトを獲得しました(※キック戦績42勝8敗でWKN世界キックボクシング世界スーパーヘビー級&ISKA K-1世界スーパーヘビー級王者の二コラ・ウォンバから5R、足首の負傷によるTKO勝ちで大アップセットを起こした)」

──えぇ、つい最近の話ではないですか!!

「ハイ、あとはアマチュア時代にバンコクで開かれているIFMAの世界大会で優勝しています」

──K-1だけでなく、ムエタイでも結果を残しているということですね。では1カ月間で2つ目のタイトルを狙う。その対戦相手となる実方選手の印象を教えてください。

「やたらと粋がっていますが、それが逆に可愛い選手です(笑)。ムエタイの技術を持っている一方で、日本のキックボクサー特有のスピードのある蹴りもあります。自分はクリンチは余り好きじゃないです。逆に殴り続けることが好きなので、そういうファイトをしたいです。

自分でも決してテクニカルなファイターではないと自覚しています。ただし、ファンの皆が喜んでくれるタフな試合ができると思っています」

──1カ月前にフランスで試合をしているとなると、日本での戦いは移動等も気持ちが楽ではないですか。

「ヨーロッパで試合をするのと比較すると移動は何も問題ないですし、自分の階級の選手に関しては欧州勢よりは楽な相手が多くて……これは、失礼な言い方になりますが、怖さはないです。これまで旅行した時に凄く親切にしてくだった人達が生活をしている国で、恩返しになるようなファイトをしたいです」

──ところで今回の試合はケージになるかと思いますが、ケージでキックボクシングを戦った経験はありますか。

「キックを戦ったことはないです。ただ、ケージの中で戦ったことがあります」

──つまりはMMAを戦ったということですか。

「ハイ。2018年1月にGleamon FCで試合をして判定勝ちをしています。ただ、特にMMAの練習をしたことはなく、MMAのルールで戦った感じです。リングと違うといっても自分は圧を掛けて殴るだけなので、取り立てて問題はないです。コーナーがなくても気にしないで殴ります。

この試合をきっかけにK-1に代表される日本のキックボクシングの大会で戦うことができればと思っています。以前から凄く日本で戦いたいと思ってきたので。そのために今回の試合は絶対に勝ちます。それ以上に皆に喜んでもらえる試合をしたいと思っています」

■視聴方法(予定)
4月29日
午後3時00分~ HEAT オフィシャルYouTubeチャンネル

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