【Strikeforce】ベイエリア決戦、驚異の新人がデビュー?
ベイエリアのセレブファイターを集め、質の大会イベントを開催してきたストライクフォース。3月にはEXCとの共同イベントで、フランク・シャムロック×カン・リーというスーパーファイトを実現させたが、27日(金・現地時間)の次回大会ではライト級のビッグファイトが行われる。
【写真】ついにベイエリア最強決定ライト級決戦、メレンデス×トムソンが行われる (C) Strikeforce
PRIDE武士道やプロ修斗での活躍で、日本でもお馴染みのギルバート・“エル・ニーニョ”・メレンデスが自ら保持するストライクフォース世界ライト級のベルトを賭けて、ジョシュ・”ザ・パンク”・トムソンと対戦する。サンフランシスコ在住のメレンデスと、大会が開かれるサンノザのスター選手トムソンの一戦は、ストライクフォースの定番といえるワールドクラスのベイエリア最強決定戦だ。
MMAキャリア15戦14勝1敗のメレンデスと、14勝2敗のトムソン。日本ではPRIDE武士道の杉江大輔戦以外でファイトを見せる機会がなかったトムソンだが、その勝利にはエルミス・フランカ、ナム・ファン、ドゥエイン・ラドウィックら実力者が含まれている。2敗の相手はイーブス・エドワースとクレイ・グィダ、そのグィダをメレンデスは破っている。
もちろん、勝負に三段論法は通じないが、荒い打撃からテイクダウンに敗れたかつてのトムソン、そのグィダの荒い打撃をしのぐ荒い打撃とテイクダウンで勝利したメレンデス。トムソンにとって、この世界王座挑戦は、グィダ戦以降2年間で6連勝中という彼の成長が確認される試合でもある。
このほか、世界戦ではセミファイナルで世界ライトヘビー級選手権試合、王者ボビー・サウスワースにアンソニー・ルイスがチャレンジする試合も行われる。両者は昨年11月にノンタイトルで対戦し、全くの咬ませ犬だったルイスが王者を打撃で圧倒し、最後はカットでTKO勝ちを収めており、世界のベルトを賭けた決着戦となる。
他にもベトナム系米国時のヒーロー=ナム・ファンが、キャリア6勝のビリー・エヴァンゲリスタを迎え打つ一戦や、ジョー・リッグス×ルーク・スチュアート、さらにカン・リーの教え子エライナ・マックスウェル×ミーシャ・テートの女子戦などが行われる当大会。メインに続く注目は、ストリクフォースらしい打撃系ファイターのMMAデビュー戦だ。
キャリア8勝4敗のジェレミアー・メトカールフと対戦するレイモンド・ダニエルズは、『ザ・リアルディール(本物のなかの本物』の異名を持つ、ケンポーカラテ6段、松濤館空手6段、テコンドー5段という腕前のマーシャル・アーチスト。2006年によりチャック・ノリスが主宰するワールド・コンバット・リーグ(WCL)で18戦18勝0敗というレコードを残している。
WCLとは東西4チームずつに分かれ、レギュラーシーズン&プレーオフを経てチャンピオンシップが行われる打撃オンリーのチーム格闘技戦。サークルのリングは、ロープもケージもなく、外周は傾斜がついている試合場で行われ、パンタロンを履いて争われる。ダニエルズは所属するLAスターズでキャプテンを務めており、この6月11日にチームを07~08シーズン優勝に導いたばかりだ。
「カン・リー?僕は××2世になりたいわけじゃない。常にオリジナルな存在であり続ける。誰も見たことがないレベルのファイトを披露するよ」とMMAデビューに自信のダニエルズだが、WCLはローキックも首相撲も許されていないベニー・ユキーデ時代を彷彿させるマーシャルアーツ・コンバット。サイドキックやバックスピンキックとパンチのコンビネーションでKOの山を築いてきたダニエルズだが、MMAへの順応という部分では全くの未知数だ。ミドル級というウェイトで、一発のKOパワーを持っているが、果たして第2のカン・リーは誕生するのか、ストライクフォースらしい楽しみな一戦といえる。
ストライクフォース Melendez vs. Thomson予定メインカード
◆メインイベント ストライクフォース世界ライト級選手権試合5分×5R
ギルバート・メレンデス(王者/米国)
VS. ジョシュ・トムソン(挑戦者/米国)
◆セミファイナル ストライクフォース世界ライトヘビー級選手権試合5分×5R
ボビー・サウスワース(王者/米国)
VS. アンソニー・ルイス(挑戦者/米国)
◆ライト級5分×3R
ナム・ファン(米国)
VS. ビリー・エヴァンゲリスタ(米国)
◆ウェルター級5分×3R
ルーク・スチュアート(米国)
VS. ジョー・リッグス(米国)
◆ミドル級5分×3R
ジェレミアー・メトカールフ(米国)
VS レイモンド・ダニエルズ(米国)
◆女子3分×3R
エライナ・マックスウェ(米国)
VS. ミーシャ・テート(米国)