【UFC117】フィッチ、一方的な展開でアウベス退けた
■第10試合 ウェルター級/5分3R
ジョン・フィッチ(米国)
Def.3R終了/判定
チアゴ・アウベス(ブラジル)
左ストレートを伸ばすアウベスに対し、フィッチも右を繰り出し、距離を詰めていく。頭を振りながら、前で出たフィッチは組みつくとバックに回りながらテイクダウンを奪う。
尻持ちをついた状態のアウベスの足をフックしようとするフィッチは、立ち上がられてもバックを取り続ける。再び尻持ちをついたアウベスは、腰をコントロールされた状態で、後方に大きく投げ捨てられ、そのままサイドを失う。アウベスは潜りからスイープに成功し、逆にフィッチが潜りを見せるが、押しのけて立ち上がる。
スタンドに戻ると、左を伸ばし首相撲からヒザを見せたフィッチ。ケージに詰まらないように戦い、左ボディから右をヒットさせる。パンチを見せてテイクダウンを狙ったフィッチの試みを遮断し、逆に組みついたアウベスだが、残り10秒でテイクダウンを奪われて、初回を終えた。
2R、互いにローを蹴り合うと、アウベスが距離を詰めていく。フィッチがダブルレッグを見せ、アウベスのギロチンを凌ぎ、テイクダウンを完了する。直後に隙間をつくり、後方に立ち上がろうとしたアウベスを追い掛けて、フィッチがクリーンテイクダウンを奪う。
腰を蹴り上げ、立ち上がろうと試みたアウベスのバックを奪ったフィッチは、ここで削り勝ち、ピッチブルが引き込むようにマットに背中をつける。
ケージを背に座るアウベスの蹴り上げにも、パンチで距離を詰め、がぶりからシングルでテイクダウンに成功したフィッチ。アウベスはすぐに状態をおこし、がぶっていくが、ここでもフィッチは背中に回り込み腹這いながら寝技に持ち込む。
腕をくぐり、立ち上がったアウベスが距離をとり、試合はスタンドへ。左ローから左、さらに右を伸ばすアウベス。フィッチは右ハイを見せるが、力は入っていない。アウベスが左を伸ばし、組みついたところで2Rが終了となる。
最終回、前に出てくるアウベスを左右のフックで受け止め、フィッチは右を返す。首相撲からヒザを一発ボディに見せたフィッチ。アウベスはローから左を伸ばし、さらに左フックを重ねる。右ストレートから組みついたアウベスに、執拗なシングルで組みつこうとするフィッチだが、汗で滑ることもあり、なかなか思うように攻められない。
ラウンド半ば、ついにバックに回り込むと、左足をフック。もう片方の足もフックし、体を伸ばしたフィッチは、四の字フックの状態からパウンドを落とし、さらに仰向けになると首を狙っていく。腕を送ろうとしたアウベスだが、右腕を脇の下に通したフィッチは、反対側の左脇から腕を伸ばし、肩固め、リアネイキドチョーク、どちらも攻める態勢をセットアップする。
それでも、胸を合わせることに成功したアウベス。最後の逆転を懸けて攻め込みたいところだが、足に絡みつくフィッチから逃れスタンド戦に持ち込んだところで、タイムアップとなった。ジャッジ三者とも30-27をつけ、スコア上は一方的な展開で、フィッチが世界再挑戦に近づく勝利を挙げた。