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フェザー級の頂点へ、ジェンス・パルバー インタビュー

2008.05.30

(C) MMAPLANET6月1日(日・現地時間)WECサクラメント大会で、ユライア・フェイバーが保持するWEC世界フェザー級王座に挑むジェンス・パルバー。ライト級のパイオニアとして、1階級上の階級で戦い続けた彼が、いよいよ本国でフェザー級ファイターとしての強さを見せる時がやってきた。

【写真】キャリア10年を誇るベテラン、パルバーがWEC世界フェザー級タイトル獲りへ (C) MMAPLANET

「日本でまた戦う日が来るまで引退なんかできないよ」
Interview by Manabu Takashima

WECの成長と、露出度の高さで強烈な追い風を受ける王者ユライアに対し、デビュー10年目を迎えるベテランは、これまでライト級でトップ選手と戦ってきたアドバンテージ、経験の差で勝利を目指す。


――ユライア・フェイバーに挑戦するWEC世界フェザー級選手権試合まで、あと僅かとなってきました。

「3カ月間、みっちりとトレーニングを積んできた。戦う準備は整っているよ。練習をし過ぎて、疲れがたまって眠くてたまらない(笑)。でも、BJ・ペンとショーン・シャークの試合を見て、俄然やる気が出てきた。試合に向けて、少し休み、そしてサクラメントで自分の力を出し切るだけだね」

――フェザー級で4試合目になりますが、これまでの3試合は日本、ハワイ、そしてラスベガスで戦ってきました。減量が伴う試合ですが、ハワイや日本に遠征するよりもメインランドの試合の方が調整しやすいのでしょうか。

「日本や米国で違いはなく、フェザー級で戦うことで減量にまつわる苦労はないんだよ。体調は凄くいい。試合まで1週間の時点で、8ポンドオーバーしているだけだからね。食事を採りながらでも、体重を落とすことができるよ。計量後もグッドシェイプを保っていられる。だから、この階級で戦うことを選んだんだよ。これまでのフェザー級の体重で戦った3試合は、関節技とKOで勝っているからね」

――通常体重は、どれくらいなのですか?

「今は8ポンドオーバーを維持しているけど、試合の5ヶ月前だと、170ポンドはあるかなあ(笑)」

――ユライアと戦う上で、ジェンスのこれまでの経験、ライト級で世界のトップと戦ってきたこと、時には73㎏でも戦ってきたことが有利に働くと思いますか。

「ゴミ、サクライ、彼らは凄く大きかった。彼らのプレッシャーは強く、自分の動きを出すこと自体が難しかった。去年、BJと戦ったとき僕は何もできなかった。だからユライアの相手にならないという人もいるけど、BJは僕よりもずっと大きく、そして世界のベストファイターだ。ユライアとは比較できないよ。あんな試合になるわけがない。

僕は彼らWECファンが見ていないハードな試合をしてきた。ナオヤ・ウエマツ、彼のレッグロックを誰が知っている?そして彼のローキックがどれだけ強力だったか。パルピーニャとグラップリングで戦ったけど、どれだけ彼が優れた選手かは知られていない。とにかくフェザー級で戦ったとき、僕はパワーで劣ることがないし、よく動くことができるんだ。クリンチでも打ち合いでも、もう体格負けすることはないからね」

――力を使わなくていいということは、これまでよりもスタミナがあるということですね。

「そうだよ。マット・ヒューズが、ショーン・シャークと戦ったときのように100パーセントや120パーセントの力を使ってくる相手に対して、70パーセントのパワーで戦うことができる。すると、相手は勝手に疲れてくれるんだ。これは言分けじゃないよ。僕はBJに完敗を喫した。でも、彼と戦うということは、つまりそういうことだったんだ。何をやっても、彼は力強かった。サクライと殴り合っても、ゴミと殴り合っても、それは変わらない状況だったよ」

――ユライアの地元、サクラメントで戦うことで、相当な覚悟が必要ではないですか。

「全く問題ないよ。ケージに入り、ドアが閉められる。それから先は、もう外の世界からは何の影響も受けないからね。どちらにしても、ユライアが王者という事実に変わりない。僕はリッチ・フランクリンじゃない、ホームタウンで挑戦する必要なんてないよ(笑)」

――ユライアの長所はどこでしょうか。

「爆発力とスピードだ。僕にはないものだ。ただ、弱点もある。いつも顎を上げて戦っている。そして、殴られないように突っ込む。今までほとんどの試合で勝っているから、それが弱点だと気づいていない。寝技も強くない。ユライアは僕がレスリングができると思ってない。サブミッションを使いこなせると思っていない。今の僕のフィジカル・コンディション、リラックスして戦えるということを分かっていない。色んな手を使って、ユライアを追い込んでいくよ」

――もともとフェザー級でありながら、軽量級が開拓されていなかったMMAワールドでジェンスはライト級のパイオニアとして足跡を残してきました。そんな、ジェンスはこの1年のWECの活動により、軽量級が浸透し始めた状況に関して、どんな印象を持っていますか。

「WECは素晴らしい仕事をしてくれたよ。自分の国で、フェザー級が盛り上がるなんて最高だよ。VERSUSでNHLやハンティング、ヨットのレースと一緒にファイティングが中継されるようになった。本当に凄いことだよ。

でも、同時に日本が恋しんだ。僕は日本で、トップファイターとずっと戦ってきた。いつか、また日本で戦いたいと思っている。日本でまた戦う日が来るまで、引退なんて絶対にできないよ」

■『WEC Faber VS Pulver』全対戦カード

・WEC世界フェザー級タイトルマッチ/5分5R
【王者】ユライア・フェイバー vs. 【挑戦者】ジェンス・パルバー

・WEC世界バンダム級タイトルマッチ/5分5R
【王者】ミゲール・トーレス vs. 【挑戦者】前田吉朗

・ライトヘビー級/5分3R
チャック・グリスビー vs. マーク・ムニョス

・ライト級/5分3R
ケネス・アレクサンダー vs. ロブ・マッカラー

・ライト級/5分3R
ドナルド・セローン vs. ダニー・カスティーリョ

・フェザー級/5分3R
ジェフ・カーラン vs. マイク・ブラウン

・バンダム級/5分3R
チェイス・ビービ vs. ウィル・ヒベイロ

・ミドル級/5分3R
ティム・マッケンジー vs. ジェレミー・ラング

・ウェルター級/5分3R
アレックス・セルジュコフ vs. ルイス・サッポ

・フェザー級/5分3R
アレッシャンドリ・ノゲイラ vs. ジョセ・アルド

・バンダム級/5分3R
チャーリー・バレンシア vs. ドミニク・クルーズ

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