【TUF China Finale】崖っ淵日沖発、修斗の子で活路を開け!!
【写真】一言で“日沖らしさ”といっても、以前とは彼自身も相手も違う。持っているモノをすべて出す、自分の動きを続けることで試合を支配し、オクタゴン3勝目に邁進してほしい(C)MMAPLANET
3月1日(土・現地時間)にマカオのコタイ・アリーナで開催されるTUF China Finale。1月のシンガポール大会に続き、UFCアジア・シリーズの第2弾となる同大会。シンガポールでは日本人ファイターが4名出場したが、今大会は日沖発と徳留一樹の2人のみの出場となった。
一昨年11月の初のマカオ大会には五味隆典を始め、水垣偉弥など5選手が出場していたで、日本人選手の出場がグンと減ったことになる。今大会はTUF Chinaミドル級決勝が行われるなど、中国色が強くなっており、当然、中国本土でもTV中継が行われる。キックボクシングの英雄伝説などでもそうだが、中国のTV局では日本人ファイターの試合の中継に対し、制限を設けられることもあるようで、今大会も何かしらの影響があった可能性もある。
中国のTV局で放送されようがされまいが、日沖にとってアイヴァン・メンジヴァー戦は崖っぷち同士の一戦であることは間違いない。オクタゴンでは2連勝のあとの3連敗、メンジヴァーはバンタム級で2連敗し、フェザー級に階級を上げてきた。3敗全てが接戦だったとはいえ日沖はノーランカーで、UFC通算4勝4敗のメンジヴァーはバンタム級で15位にランクされており、格上という見方もなりたつ。
とはいっても距離を大切にする日沖にとって、上背&リーチで劣るメンジヴァーはフィジカルを武器に徹底してテイクダウンを狙うタイプでないだけに、今のUFCにあっては戦いやすいタイプに当てはまるはず。もちろん、小さな相手には小さな相手特有の戦い辛さはあるだろうが、やはりリーチの差を生かし、蹴り技を織り交ぜて制空権を握ってしまいたい。打撃でリードすれば、自ずと組みの展開でも優位に立てるはず。今回、体調的にも絶好調だという日沖は、当然ながら絶対に負けられないファイトとなるだけに、その局面、局面で思い通りにいかないケースが出て来ても、彼本来のファイトである引き出しの多さで勝負してほしい。
重ねて述べるが、テイクダウンが主武器でないメンジヴァー相手だからこそ、打撃を散らすこともできるし、テイクダウンを奪え、トップから攻めることもできる。打撃が思い通りにいかなければ、テイクダウンへ。テイクダウンが上手くいかなければ打撃へ。上手くリズムに乗れないことを前提に、リズムが乗れなくとも自分の動きを続ける。そして、トライを重ねて欲しい。UFCには簡単な相手はいない。ただし、日沖が歯が立たない相手もそうはいない。オクタゴン&ユニファイドルールを5戦経験した日沖――北米MMAを消化した上での、修斗の子の再現に期待したい。
■ UFN 37「TUF: China Finale」対戦カード
<ウェルター級/5分5R>
キム・ドンヒョン(韓国/11位)
ジョン・ハザウェイ(英国)
<TUFチャイナ・ウェルター級決勝/5分3R>
ワン・サイ(中国)
ジャン・リーポン(中国)
<ヘビー級/5分3R>
マット・ミトリオン(米国)
ショーン・ジョーダン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ナム・ファン(米国)
ヴァウアン・リー(英国)
<フェザー級/5分3R>
日沖発(日本)
アイヴァン・メンジヴァー(カナダ/15位※)
<ライト級/5分3R>
徳留一樹(日本)
ナム・ウィチョル(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
ザク・カミングス(米国)
アルベルト・ミナ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
アルバート・チェン(カナダ)
ワン・アンイン(中国)
<フェザー級/5分3R>
ジュマビエク・トルスン(中国)
マーク・エディバ(フィリピン)
※バンタム級