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【WNO08】攻守に柔軟さが見られた──ノンストップファイトで、グレースがグエンから残り18秒一本勝ち

4月30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで、限定有観客大会として開催されたWNO 08。

レビュー第3回はメインカードで組まれた唯一の女子マッチ=グレース・ガンドラム✖アレックス・グエン戦──柔軟さ故に女子独特の動きが多分に見られた一戦の模様をお届けしたい。


<女子115ポンド/15分1R>
グレース・ガンドラム(米国)
Def. 14分42 秒 by リバーストライアングル・アームバー
アレックス・グエン(米国)

グエンがます座り、バタフライガードから足を越えられると、残った足を抱えてシットアップ&スイープに成功する。ガンドラムが待っていましたとばかりに下から仕掛けをスタートする──が、グエンもニースライスからパスの圧力をかける。

頭を抱えて足を抜きに掛かるグエンは、逆側にステップオーバーもこれは自ら下になろうとした選択か。ガンドラムがその動きに合わせて動くと、逆ハーフで自然とトップなるが上にはいかず足を取りに行く。

結果、ガンドラムは下を維持し、グエンがパス狙いに転じる。ガンドラムはロックダウン&アンダーフックの10thPlanet基本姿勢に。グエンはクロスフェースで圧力をかけ、ハーフガードをルーズにしようと心掛ける。ガンドラムは潜り、ディープハーフ、エレクトリックチェアーへ。

相当に股関節が柔軟なのか、グエンは胸を合わせに行く。が、同時にポスチャーをなくし、ガンドラムがスイープに成功する。とグエンは上体を起こして立ち上がって離れる。すぐさまヒザをいれてきたグエンを後方へスイープしたガンドラム。ここはグエンが下を望んで耐えることはなかったか。

ベリンボロのガンドラムに対し、トーホールドで背中を譲らなかったグエンは急遽出場とは思えない大健闘ぶりを見せている。それでもトップになったガンドラムは、短時間ながらレスリングの経験を活かしように屈強なトップゲームを展開。

グエンは外ヒールを仕掛け、ストレートフットロックから上を狙ったが、ガンドラムも譲らず外ヒールから立ち上がってトップを維持する。パス狙いのガンドラムは担ぎパスの圧力を強め、グエンが嫌がって亀になると一気にトラックポジションに変化していく。グエンもすかさす自ら背中をつけて反応すると、ガンドラムは絡めていた足を抜いてサイドを奪取。

グエンも動きを止めず腹ばいになると、再びトラックポジションをガステラムが狙う。ここからボディロックに取られたグエンは、再びうつ伏せをチョイスし、レスリングのファイヤーキャリー張りにリフトし落とす。

下から足を捻るようにスイープを仕掛けたガンドラム、グエンは足を抜かれても即戻してガードを取り直す。ガンドラムが足を絡ませた状態を創り、グエンは内掛けでヒールを仕掛けつつ、解除してトップキープ。左腕を差したガンドラムの横回転からのスイープに対し、グエンは足を取りに行きヒザ十字を狙う。

ガンドラムが腰を引いて足を抜き、シットアップしてスイープを完成させ、グエンのバタフライガードを越えていく。

健闘も押される場面が増えてきたグエンが懸命に外掛けヒールを狙うが、ガンドラムはここもヒザを押して解除して反転、サイドで抑えていく。ハーフに戻されても、右腕を差してパスのプレッシャーを強めるガンドラムが、左腕も差してダブルアンダーへ。足をきかせてきたグエンに対し、一旦スペースを創ったガンドラムはヒザを入れていく。

グエンはハーフバタフライで浮かせて足関節へ。すかさず反応して足を抜いたガンドラムがステップオーバーからパスへ。グエンも必死に右足でフックし、パスを許さない。と、ガンドラムは左右に自在に動いて、ついには完全にパスしサイドで抑える。体を捻りシングルに来たグエンに対し、ガンドラムがノーフックで襷からRNCへ。

絞めのグリップを支点にして、両足をこじ入れてフックさせると、ガンドラムは腕十字狙いにスイッチ。ここから右足をグエンの顔も前に置き、後ろ三角の形に入る。そして──左腕を伸ばすと、ヒジがえげつない角度で反ったグエンが観念したようにタップ。残り18秒で、ガンドラムが一本勝ちした。

「嬉しいけど、疲れた。残り時間は分かっていなかったけど、トライアングルの形に入った時に、コーチから残り時間を告げられたの。あまり試合展開は覚えていなくてハーフからロックダウン、エレクトリックチェアーをして……なんだかあって上を取ったわ(笑)。あとはバックね……でも、ホントに覚えていないの。私は自分の試合を見返すのも好きじゃないし、上手くいかないところを見るとフラストレーションになってしまって……」と独特な雰囲気でインタビューに答えた。

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